「mixiアプリ」が想定を超える急成長、費用ふくらみ下方修正
ミクシィの笠原健治代表取締役社長 |
ミクシィは5日、2009年度第3四半期(2009年10月~12月)の連結決算を発表した。売上高が34億1600万円(前年同期比10.5%増)、営業利益が7億円(同26.3%減)、経常利益が6億9400万円(同27.3%減)、四半期純利益が3億2000万円(同29.9%減)。
あわせてミクシィは、2009年度通期の業績予想を修正した。売上高は130億円で前回予想と変更ないが、営業利益が26億円(6億円減)、経常利益が25億5000万円(6億5000万円減)、当期純利益が12億7000万円(4億3000万円減)と下方修正している。
「mixiアプリ」の急成長にともない、サーバー関連費用が予定を上回った。また、アプリのPVに応じてアプリケーションベンダーに広告売り上げを配分する「アドプログラム」費用が第3四半期に発生したほか、第4四半期にも増加する見込みとなっているためだ。
「mixiアプリ」のPVは、当初の想定を大きく上回るペースで推移したとしており、10月が11.5億PV、11月が58.3億PV、12月が109.3億PVに上った。一方、12月までのキャンペーン期間におけるアドプログラムの分配単価は、1PVあたりモバイルで0.03円、PCで0.01~0.05円。その結果、第3四半期に3億200万円のアドプログラム費が発生し、同四半期の売上高構成比で8.8%を占めた。
ミクシィの笠原健治代表取締役社長は、かつて「mixiモバイル」が急成長した際に新しい市場として収益につなげていくのにある程度時間がかかったのと同様、「mixiアプリ」という新市場についても、広告や課金により「ゆるやかに収益化を図っていくことになる」と説明した。
また、小泉文明取締役経営管理本部長は、サーバー関連投資について「mixiアプリに加えて、“登録制”移行を見越したサーバー増強を行っている」と述べ、「今が投資するタイミング」であることを説明した。
第3四半期におけるmixiのユーザー数の推移を見ると、1792万人だった9月まではゆるやかな増加傾向を示していたのが、10月に1811万人、11月に1834万人、12月に1858万人と加速した。PVも、PCについては10月が54.9億PV、11月が54.5億PV、12月が51.3億PVとなほぼ横ばいだが、モバイルでは10月が122.3億PV、11月が166.9億PV、12月が224.8億PVと急増。9月には114.4億PVだったため、わずか3カ月でほぼ倍増したことになる。
「mixiアプリ」のPV推移(決算説明資料より) | mixiのユーザー数、PVの推移(決算説明資料より) |
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(永沢 茂)
2010/2/5 20:08
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