旧「ALPSLAB route」はヤフーで継続、iPhone対応など機能強化も


 ヤフーの運営する地図関連実験サイト「LatLongLab」において、サイクリングコースや道案内などのルートを地図上に描いて共有できるサービス「ルートラボ」を公開した。利用は無料。

 ルートラボでは、地図上で出発地、経由地、目的地をクリックして指定していくことで、道路に沿ったルートを自動的に描くことができる。作成したルートは、ルートラボのサイト上で公開したり、ブログなどに貼り付けて表示可能だ。ルートを“再生”すれば、移動速度に応じて地図がルートに沿って自動スクロールする。標高グラフも表示されるため、自転車や徒歩のルートでは気になる坂道も把握できる。ルート作成は、地図上で地点指定して設定する方法のほか、GPSログをインポートする方法にも対応している。


公開されているルートの再生画面衛星写真での表示も可能になった

 ルートラボは、アルプス社の実験サイト「ALPSLAB」において4年間以上にわたり提供されていた「ALPSLAB route」の後継サービスにあたる。LatLongLabにおいて2009年12月からルートラボとして試験運用しながら機能を強化し、今回、正式公開したかたちになる。なお、ALPSLABは2010年3月24日でサービスを終了した。

 ALPSLAB routeからの機能強化点としては、作成したルートの非公開設定が可能になったほか、作成済みルートを再編集できるようにしたことなどがある。GPSログの一部を追加・削除するといった編集も行えるようになった。一度に投稿できるルート地点数の上限は3000点から8000点に増強。従来は、距離にするとおおよそ150kmで上限に達してしまったという。標高データは、50mメッシュから10mメッシュに高精細化した。このほか、ルート上にコメントとともに写真も表示できるようにした。Flickrにアップロードしている写真のほか、Twitpic、はてなフォトライフにも対応している。

 ルート閲覧時には、地図だけでなく、航空写真・衛星写真での表示にも対応したほか、上り・下り別の平均斜度なども表示するようにした。Yahoo! JAPAN IDでログインすれば、自分が作成したルートの一覧をマイページで確認したり、公開されているルートでお気に入りのものをリスト管理できる。GPSログについては、実際の速度変化に合わせたシミュレート再生が可能になった。

 機能強化の目玉としては、iPhoneへの対応がある。iPhone向けに最適化されたページを用意し、現在地周辺のルートを検索できる機能も追加した。事前にPCでルートを作成しておき、外出先でiPhoneを使ってそのルートの地図を確認したり、iPhoneのGPSで現在位置を把握しながらルートに沿って進むなどの活用も考えられるとしている。

 このほか、作成ルートのエクスポートでは、KML形式、GPX形式のほか、TCX形式に対応。作成したルートをGarminの端末で直接利用することが可能になったとしている。


iPhone向けトップページiPhoneでのルート地図表示

横長画面でのルート地図表示

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(永沢 茂)

2010/3/31 06:00