容量無制限の「mixiフォト」提供開始、友人同士で日常写真の見せ合い活性化


 ミクシィは、SNS「mixi」において、アップロードした写真をマイミクシィなどと共有できる新サービス「mixiフォト」の提供を開始した。保存容量は無制限。

 これに伴い、従来の「フォトアルバム」は今後も閲覧は可能だが、アップロード機能は停止される。「フォトアルバム」の写真は「mixiフォト」にインポートすることも可能だ。


「mixiフォト」トップページ「mixiフォト」写真表示ページ

 ミクシィでは、「mixiフォト」の位置付けについて、写真のバックアップや管理を行う“フォトストレージ”と、アップロードした写真を広く公開する“フォトシェア”の中間にある、“ソーシャルフォトコミュニケーション”と説明。mixiにおけるソーシャルグラフと連動した細かい公開設定を行えるよう配慮した。

 具体的には、設定範囲は8種類から選択可能。「友人まで公開」「友人の友人まで公開」「公開するマイミクシィを選択」「グループから選択」といったmixiのソーシャルグラフと連動するもののほか、「合い言葉を設定して公開」「全体に公開」「非公開」がある。「合い言葉を設定して公開」は、その名称通り、合い言葉を設定しておき、URLと合い言葉を知っている人だけが閲覧できるものだ。

 また、従来の「フォトアルバム」と同様に、複数の写真をまとめる「アルバムにして公開」モードに加え、1枚ずつアップロードできる「かんたん公開」モードを取り入れたのも特徴だという。アルバム単位だとどうしても、結婚式や旅行などの特別なイベントに利用が限られてしまいがちだが、「日常のシーンを共有することに価値がある」と説明。撮影後にPCや携帯電話に保存されたままになっている何気ない写真も「mixiフォト」で共有し、コミュニケーションに活用してほしいとしている。

 なお、「かんたん公開」での公開範囲設定は、「友人まで公開」「友人の友人まで公開」「全体に公開」の3種類となる。公開した写真には、アルバムまたは写真単位でコメントを書き込めるほか、写真単位で「イイネ!」も投票できる。


「フォトビュー」モード

 なお、「mixiフォト」は、機能的には「フォトアルバム」の後継的なサービスといえるが、コードベースで一から書き直した全く新しいサービスだとしている。まず、写真のアップロードにはFalshベースのアップローダーを用意し、最大200枚までの写真を選択して一度にアップロードできるようにした。ただし、月間アップロード容量には一部制限を設けており、月間2200枚まで(4GB相当)となっている。

 さらに、同じくFlashベースの「フォトビュー」モードにより、アップロードされている写真を快適に閲覧できるようにした。マウスホイールによる写真の拡大・縮小表示や、フルスクリーン表示にも対応する。解像度も、従来の「フォトアルバム」の最大640×480ピクセルから最大1024×768ピクセルに引き上げた。無料版のFlickrと同等のスペックだという。

 なお、「mixiフォト」にアップロードしてある写真を日記に貼り付けることも可能だが、その際の解像度は従来通り最大640×480ピクセルとなる。


「mixiフォト」トップページ(モバイル版)「mixiフォト」写真表示ページ(モバイル版)

 携帯電話からの利用にも対応しており、「フォトビュー」モードがない以外はPC版と機能は同じ。写真のアップロードはメール添付で行えるほか、ホーム画面からフォルダを指定してアップロードする機能や、iアプリ/S!アプリ対応のアップローダーも追って公開する。スマートフォン向けサービス「mixi Toutch」にはまだ対応していないが、将来的に対応する方針だ。

 「mixiフォト」開始に伴い、mixiのホームページは、日記やつぶやき(mixiボイス)の新着フィードに加えて、「mixiフォト」のフィードもサムネイル画像付きで表示されるようになった。mixiでのコミュニケーションはこれまでテキストが主だったが、写真を通じたコミュニケーションという新しい柱を確立したい考えだ。「mixiアプリ」などから「mixiフォト」にアクセスできるAPIも提供していく。


ユーザーのホームページに「mixiフォト」の新着フィードを表示モバイル版でも同様「mixiフォト」の新着フィードを表示

 なお、コミュニケーション手段として動画をベースとした何らかの機能を提供する予定については、「もう少し先になる」(笠原健治代表取締役社長)という。


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(永沢 茂)

2010/6/3 15:00