ワールドカップ開幕で関連スパムも増加、スパムの25%にサッカー関連の単語
米Symantec傘下のMessageLabsは、スパムメールやウイルスメールに関する2010年6月度の月例レポートを発表した。FIFAワールドカップの開幕に合わせて、サッカー関連のキーワードを含むスパムメールが3月から増加しており、6月には全スパムの25%に達したという。
MessageLabsでは、新たなワールドカップ関連の攻撃として、ブラジル企業の幹部・管理職に対して送り付けられた標的型攻撃のメールを6月2日に捕捉。この攻撃では、ソーシャルエンジニアリングの手口とワールドカップの盛り上がりを利用し、受信者を介して企業システムを改ざんし、企業情報へのアクセスを狙っていた。
また、6月にはワールドカップ関連の件名で、JavaScriptを添付ファイルに埋め込んで送付された医薬品スパムも捕捉。JavaScriptには、受信者のブラウザーを偽のサイトにリダイレクトするためのコードが含まれていた。
MessageLabsのシニアアナリストPaul Wood氏は、「スパマー達はワールドカップのようなイベントに乗じて、人々の関心を引き、商品を売りつけたり、リンクをクリックするよう誘導する。メールの件名にワールドカップとあるにも関わらず、本文はまったく関係のない内容になっていることも珍しくない」とコメント。「スパマー達はJavaScriptの真の目的を隠すためならどんなことでもする。サッカーのトーナメント戦が進むにつれ、このような攻撃がさらに増えると推測される」と注意を呼びかけている。
6月の全世界のメールに占めるスパムメールの割合は89.3%で、前月比0.9ポイント減。国別ではハンガリーが94.8%で最も高く、日本の割合は86.6%。全世界のメールのうち0.362%にメール感染型ウイルス、0.158%にフィッシング攻撃が含まれていた。
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(三柳 英樹)
2010/6/23 15:01
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