「NAVERまとめ」がリニューアル、目指すは「1億総キュレーター化」


 ネイバージャパン株式会社は15日、ユーザー同士で“まとめページ”を作るサービス「NAVERまとめ」をリニューアルした。まとめ作成者向けの機能などを強化したほか、「livedoor ブログ」とも連携を図った。今後は、まとめで発生した収益をユーザーに全額還元するインセンティブプログラムを導入し、「1億総キュレーター化」を目指すという。

まとめ管理ページ、ブログ貼り付け機能を追加

NAVERまとめのトップページ

 NAVERまとめは、特定のテーマに沿ったリンクや画像、動画などをユーザー同士で集約して“まとめページ”を作るサービス。今回のリニューアルはNAVERまとめの“フェイズ2”と位置づけ、ネット上の情報を収集・編集して共有する「コンテンツキュレーター」が集まるプラットフォームとしての役割を強化・発展させる狙いがある。

 機能強化点としてはまず、トップページに掲載されるまとめを再構成し、「注目まとめ」「定番まとめ」「参加募集中まとめ」に分類した。まとめに追加可能なコンテンツも拡大し、Google、Flickr、YouTubeの検索結果からもコンテンツを追加できるようにした。以前は、NAVERの検索結果、もしくはURLを登録することでコンテンツを追加していた。

 さらに、「まとめ管理ページ」を設け、自ら作ったまとめを一元管理できるようにした。今後はページビュー数を確認できる機能も追加する。また、各まとめの右カラムに作成者のプロフィール情報や外部リンクを設置したり、まとめをブログに貼り付ける機能も追加した。livedoor Blogでは、ブログ管理画面でまとめの作成・貼り付けが可能となった。

 11月にはNAVERまとめ“フェイズ2”の一環として、まとめ作成者へのインセンティブプログラムを発表する予定。具体的には、まとめのアクセス数やアフィリエイト広告の成果に応じた収益を全額還元する。複数のユーザーが参加したまとめによる収益は、社会貢献活動などに投下し、ネイバージャパンは収益を得ない仕組みだ。

個別まとめのトップページlivedoor Blogからのまとめ貼り付け・作成イメージ

インセンティブプログラムで「1億総キュレーター化」

ネイバージャパンの島村武志氏(室長/サービス企画室)

 太っ腹なインセンティブプログラムを導入する背景には、韓国のNAVERが金銭的な支援をしていることに加え、ユーザーが情報を取捨選択して検索結果を作る“ソーシャルサーチ”の可能性にかける思いがあると、ネイバージャパンの島村武志氏(室長/サービス企画室)は語る。

 「多くの情報があふれる中、誰もが有益な情報を得られるようにするには、テーマにあった良い情報を収集・編集し、共有していく『キュレーター』の存在が不可欠です。NAVERまとめはキュレーションプラットフォームの先駆者という自負がありますが、ユーザーへの利益還元がまとめ作成のきっかけになればと考えています。」

 キュレーターは人を選ばないと指摘する島村氏。「例えば、ネットで育児情報を探す主婦が、実際に役に立ったアイテム情報をまとめることもキュレーションです。つまり、普段の活動の延長線上にある行為なのです」。NAVERまとめは今後、「1億総キュレーター化」に向けて機能拡充や外部連携を進めていきたいという。


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(増田 覚)

2010/10/15 11:00