ビデオリサーチが10万人以上に調査、デジタル雑誌購入経験者は17.3%


 株式会社ビデオリサーチは29日、「デジタル雑誌の浸透状況」に関するインターネット調査の結果を発表した。10万人以上のネット接続機器所有者のうち、デジタル雑誌を実際に購入したことがあると答えた人は17.3%だった。

 今回のインターネット調査は8月20日から9月6日まで、全国主要7地区に住む15~69歳の男女を対象に実施した。回答者数は11万2019人で、男性が53.6%、女性は46.4%。性年代別の構成比で最も多いのは50歳男性で12.1%、少なかったのは10~19歳男性で1.0%。

 ネット接続機器所有者は10万7017人で、このうち17.3%が「所有している機器でデジタル雑誌を購入して読んだことがある」と回答した。性別比較で最も購読比率が高いのは20~29歳および50~59の歳男性でいずれも21.8%。女性では20~29歳代の16.0%が最高だった。ビデオリサーチでは「女性より男性のほうが購読に積極的」と分析している。

 デジタル雑誌をどんな端末で購読しているか聞いた設問では、「(一般)携帯電話」所有者8万2770人のうち9.4%が購読経験ありと答えたが、この割合は機器別で最も低かった。「iPhone」では利用者6285人中30.2%、「iPhone以外のスマートフォン」では2443人中18.6%、「PC(デスクトップ/ノート)」で8万8810人中15.2%と総じて高く、「iPadなどのタブレットPC」については2169人中42.0%に達している。

 性別・年代別を踏まえた分析では、スマートフォン利用者のデジタル雑誌購読経験率が比較的高い。中でも、20~29歳代男性は「iPhone以外のスマートフォン」利用者で25.1%、「iPhone」でも20.9%に上った。30~39歳男性のスマートフォン利用者も、同様に高い傾向が出ている。

 デジタル雑誌を購入する際、どのサービス(サイト)を利用したかについて聞いたところでは「Fujisan.co.jp」5.0%、「MAGASTORE」4.2%、「雑誌オンライン.com」5.2%、「ビューン」3.4%。しかし、圧倒的1位は「購入経験はあるがサービスを覚えていない」で62.6%だった。

 ただしiPhoneおよびタブレットPC利用者については「覚えていない」と答える割合が22.0~33.4%と低く、購入先サービス名を明確に回答する傾向が出ている。ビデオリサーチでは「(回答者側の)誤認も含まれると見られ、あくまでも参考データとして扱ってほしい」と前置きしながらも、“コンテンツを買いに行く先”の認知がiPhoneやiPad利用者の間で進んでいるという見解を示した。


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(森田 秀一)

2010/10/29 19:35