ソフトバンク孫社長、「光の道」について片山総務大臣に要望書


ソフトバンクの孫正義代表取締役社長(10月25日に開催した「光の道」構想に関する記者会見で)

 ソフトバンク株式会社は25日、同社の孫正義代表取締役社長が、「光の道」構想の実現に向けた要望書を片山善博総務大臣に提出したと発表した。

 総務省の「グローバル時代におけるICT政策に関するタスクフォース」の検討部会が22日にとりまとめた「光の道」構想の実現に向けた骨子案では、NTT東西の組織はそのままで、光回線の設備保有部門を分離する「機能分離案」を提言している。

 これについて孫社長は、現状との差分が不明確であることや、「光の道」の整備完了時期や目標とする料金水準、提供地域、公的資金の活用有無などの「重要な指標に関するコミットメントが何らなされていない」と指摘する。

 一方で、孫社長はかねてより、NTT東西の光回線設備保有部門を分離して新会社化することで、税金を投入することなく2016年までに全国で一気に整備を完了させ、メタル回線と同水準の月額1400円でサービスを提供できると主張しているが、今回、骨子案ではソフトバンク案について「不確実性が高い」と結論付けられた。

 孫社長は、ソフトバンク案が「算定根拠を含め唯一の具体案」であるにもかかわらず、非公開の議論で十分な論拠の提示もなかったとして遺憾の意を示すとともに、国民の意見などを反映した十分な議論を実施するよう要望している。

 タスクフォースの検討部会は、30日に次回会合を開催する予定。今後、骨子案をもとに最終報告をとりまとめる。


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(永沢 茂)

2010/11/26 15:27