固定電話約56万回線、フレッツ光約22万回線が不通、14日午前6時現在


 東北太平洋沖地震の影響で、被災地域では固定電話(加入電話)や光回線のサービスが利用できない状況が依然続いている。

 NTT東日本の14日午前6時の発表では、宮城、岩手を中心に、加入電話約56万1000回線、フレッツ光約22万1400回線、ISDNおよびフレッツISDN約6万6100回線、専用線約7400回線が利用できなくなっている。

 13日午後5時の発表では、加入電話約87万5500回線、フレッツ光約45万8100回線が利用不能だったため、サービスの復旧が徐々に進んでいるかたちだ。ただし、現時点で商用電源が絶たれているため、バッテリーや非常用発電機、移動電源車などで運用しているビルが360あり、バッテリーの消耗や発電機の燃料枯渇によりサービス断が拡大する可能性があるとして、移動電源車の移送や燃料の調達・運搬を進めているという。

 NTTコミュニケーションズ(NTT Com)では、14日午後0時現在、企業向け電話サービスが東北を中心に約500回線利用できなくなっており、インターネット接続サービス「OCN」も東北地方において通信がつながりにくくなる場合があるとしている。また、企業向けデータ通信サービス(IP-VPN、e-VLAN)で東北地方の一部(約4600回線)、国際専用線の一部(約50回線)、INS-Pで東北地方の一部(約4900回線)が利用できなくなっている。

 KDDIでは、14日午前11時30分現在、固定通信サービスについては回復。固定電話、au one netなどのインターネットサービス、IP-VPN、WVS、Ether-VPN、IPフォン、ひかりダイレクト、メタルプラス、ケーブルプラス電話の各サービスとも、13日午後1時38分より利用可能となっている。国際通信サービスについては、インターネットが米国においてつながりにくい状況となっており、国際専用線も米国・中国・ロシアで利用できない状況となっている。

 ソフトバンクテレコムでは、14日午前0時現在、青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、山形県の一部地域、アジアの一部地域、北米・南米の一部地域で通信障害が発生しており、現在復旧作業を進めている。


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(三柳 英樹)

2011/3/14 13:51