ニコ動に映画をアップロードした男性を逮捕、運営からの警告を無視


 日本国際映画著作権協会(JIMCA)は、警視庁ハイテク犯罪対策総合センターと麹町警察署が23日、動画投稿サイト「ニコニコ動画」に権利者に無断で映画をアップロードした高知県高知市の男性(35歳)を、著作権法違反(公衆送信権等侵害)容疑で逮捕したと発表した。新聞報道などによると、動画投稿サイトへの映画投稿で著作権法違反による逮捕は全国初という。

 JIMCAによると、この事件はJIMCAがネットパトロールで2010年夏に発見したもので、ニコニコ動画を運営する会社が改善を図ったものの、男性はこれを無視。配信停止処分などを受けたことを「勲章回数(BAN回数)6回(2010/12/26日現在)」とコミュニティで豪語するなどしていたことから、JIMCAでは男性が著作権侵害を中止する意志がないと判断し、警視庁ハイテク犯罪対策総合センターに相談していた。

 警察の調べに対し男性は、外国作品や日本映画など40作品以上の映画を違法にアップロードした事実を認めているという。

 米国映画協会の海外を管轄するMortion Picture Association(MPA)アジア太平洋地域プレシデント兼マネージング・ディレクターのMike Ellisは、「この容疑者逮捕に至った捜査およびこうした犯罪撲滅への警察の尽力に大変感謝します。こうした取り組みは日本国内にはびこるオンラインコンテンツ窃盗に対して不可欠であり、また、日本の映画産業で働く人々の権利と生活を守る上で非常に大事なものです」とコメント。JIMCAでは、動画投稿サイト上の著作権侵害行為撲滅に向けて、さらなる対策を進めていくとしている。


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(三柳 英樹)

2011/5/24 19:59