2011年の「Web人」8名が受賞、坂本龍一Ustream中継チームのメンバーも


 社団法人日本アドバタイザーズ協会のWeb広告研究会が14日、「第9回Webクリエーション・アウォード」の贈賞式を東京都内で開催した。今年の「Web人大賞」は、パナソニック株式会社の山本雅通氏に贈られた。山本氏は、同社が運営する会員制サイト「CLUB Panasonic」の担当責任者。

 Webクリエーション・アウォードは、ウェブ業界に影響を与え、発展に貢献した人物を「Web人」として表彰するもの。2003年より毎年実施している。ウェブサイトやウェブコンテンツを表彰する賞は多いが、その原動力となった“人”を表彰するものはあまり例を見ないという。今年は87人の推薦が寄せられ、Web広告研究会の会員企業による投票や審査会を経て、8名がWeb人に選ばれた。

 大賞のほか、「Web人貢献賞」は、日本IBM株式会社の稲富滋氏、株式会社インフォバーンの小林弘人氏が受賞した。稲富氏は、昨年まで4回にわたり「企業Webグランプリ」を主宰したことが評価された。小林氏は、書籍「SHARE」の監修者として、日本ではまだなじみのない“シェアビジネス”を紹介した功績などによる。

 「Web人 of the year」は、株式会社デジタルステージの平野友康氏。坂本龍一氏の「だれかUstやってよ」というツイートをきっかけに、同氏の北米ツアーに同行してUstream中継を行ったチームの一員。そこから高音質・高画質ライブ中継へのチャレンジが始まり、その後の韓国公演のライブ中継では20万人を超える視聴者を集めたという。

 「Web人賞」は、株式会社ループス・コミュニケーションズの斉藤徹氏、NECビッグローブ株式会社の中井圭氏、株式会社BBDO J WESTの眞鍋海里氏、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社の村上佳代氏。受賞者8名の取り組みや手がけたウェブサイトなどについては、第9回Webクリエーション・アウォードのサイトで紹介している。

 贈賞式で総評を述べた株式会社コンセントの長谷川敦士氏は、インフォバーンの小林氏やデジタルステージの平野氏が選ばれたことについて、新しい動きの象徴だと指摘。ウェブというメディアが社会全体に影響を及ぼすようになるとともに、社会全体もウェブの活動と一体化してきていると言えるとし、「単なる企業の広報活動やマーケティング活動ということではなく、社会の中におけるウェブのあり方も考えていかなければならない」とした。


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(永沢 茂)

2011/9/15 06:00