10台に1台のiPadにDL、ソーシャル雑誌アプリ「Flipboard」が日本語化


 世界で800万以上ダウンロードされている人気のiOSアプリ「Flipboard」の日本語版が16日、App Storeで公開された。Flipboardはネット上のコンテンツを雑誌のようなデザインでめくりながら閲覧できるアプリ。iPad、iPhone、iPod touchから無料で利用可能。

 日本語版では、アプリ内の「コンテンツガイド」から国内の人気ニュースサイトやブログ、ポッドキャストなど数百のコンテンツへアクセスし、Flipboard上に表示できる。任意のコンテンツを追加することも可能だ。

 ソーシャルメディアのアカウントと連携すれば、FacebookやTwitter、LinkedIn、Instagram、Flickr、Tumblrなどの投稿をFlipboard上で閲覧できるのも特徴。Google Readerについては、共有・スター付きアイテムや任意のフォルダーのフィードを読み込める。

iPad版のスクリーンショット

雑誌レイアウトの広告をアプリ上でも、出版社と連携で広告獲得図る

 雑誌独自のレイアウトをアプリ上で実現するために、世界ではThe New Yorker、Wired、USA TODAY、National Geographic、Esquireなど75以上の出版社と連携。日本ではまず日経BP社と協力しており、今年後半から他の出版社にも連携を呼びかける。

 出版社はFlipboardと連携することで、雑誌広告上で実施している広告枠を、デジタルメディア上で開発できるようになることがメリット。広告収益は出版社とFlipboardのシェアとなり、この広告モデルが主な収益元となる。

 Flipboard創設者でCEOを務めるMike McCue(マイク・マッキュー)氏によれば、今後は国内の広告代理店と提携し、広告を獲得していく考え。「日本でもすでにいくつかのパートナーと話を進めており、近いうちに何らかの進ちょく状況を話せるだろう」。

iPhone版のスクリーンショット

iOSアプリは800万ダウンロード、日本ユーザーは世界で3位

 Flipboardによれば、iOSアプリは2012月2月時点で800万ダウンロードに達しており、世界で出荷されたiPadで10台中1台にダウンロードされた計算となる。ページをめくった回数の指標としている「フリップ」数は月間20億フリップに上るという。

 米国以外の利用は40%を占め、日本語版の公開前にもかかわらず、日本からの利用は世界で3番目に多かった。日本語版の開発に当たっては、タイポグラフィーやレイアウトを熟考し、日本語のコンテンツを美しいデザインで閲覧できるとしている。

 近日中にはAndroid向けアプリも公開する予定だ。


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(増田 覚)

2012/5/16 10:00