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「カメラで衣服が透けます」と謳うAndroid不正アプリ、母親狙う亜種も

 株式会社シマンテックは19日、「Androidデバイス搭載のカメラで衣服が透けて見えるアプリ」という謳い文句でユーザーを誘う不正アプリ「Android.Uracto」が見つかったとして注意喚起した。

 このアプリを実行すると、ユーザーの連絡先に保存されている電話番号にあてて、「このアプリ服透けるよ(不正アプリのダウンロードリンク)Androidなら入れてみ」といったSMSを送り感染拡大を試みる。

 また、ワンクリック詐欺と呼ばれている手口と同様に、アプリ実行後に「登録が完了した」というメッセージを表示するとともに、「サービス利用料金」と称して2万9000円が請求される。

 ちなみに、アプリ実行後は宣伝文句どおりにアプリが動作することはなく、中指を立てて「このスケベ野郎!」と人を侮蔑する男性の写真が表示される。

感染したデバイスから送信されたSMSメッセージ
このスケベ野郎!

母親やゲーマーを狙う亜種アプリも

 その後の調査では、同じ詐欺グループが別のアプリを複数用意していることが判明。これまでに合計10種類のアプリを確認した。

 アプリの見かけはすべて異なるが、基本的には、1)連絡先情報を盗み出す、2)盗み出した連絡先に、悪質なアプリのダウンロードリンクを含むSMSメッセージを送信する、3)連絡先情報を盗み出しつつ、被害者を欺いて偽のサービス利用料金を支払わせようとするタイプに分かれるという。

 この詐欺グループは、カメラで服が透けて見えると謳うアプリのほかにも、母親向けの子育て支援アプリ、ビデオゲームのエミュレーター、無料で漫画を読めるアプリ、有名人のゴシップを読めるアプリ、占いアプリ、アダルト系動画ビューアーなどを公開していた。

 「一部のアプリはしばらく前から出回っていたようで、アプリをホストしているサーバーのディレクトリリストを見ると、早いものは2012年7月にホストされていた」(シマンテック)。

10種類のアプリのマーケットページ

(増田 覚)