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新「T-SITE」、全国5000万T会員のDB活用し、好きそうな情報キュレーション

オープンプラットフォームとしてベンチャーなどにも解放

 「TSUTAYA online」などカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC)グループが運営するネットサービスを統合した新サイト「T-SITE」を、株式会社T-MEDIAホールディングス(TMH)が22日、オープンした。

 「あなたの『好き』が集まる、見つかる」とのキャッチフレーズを掲げており、CCCグループが保有する全国5000万人以上のT会員データベースと、本・音楽・ゲームなどのエンターテインメント商品データベースを最大限に活用し、1人1人の好みにあったお勧めの情報を配信。「ユーザーを24時間365日サポートし、生活をより豊かにできるサービスとコンテンツを提供する」(CCC上席執行役員兼TMH代表取締役社長の櫻井徹氏)という。

CCC上席執行役員兼TMH代表取締役社長の櫻井徹氏と、「T-SITE」記者発表会のトークショーに登場した女優の本上まなみさん

 T-SITEで提供するのは、本・音楽・映画などエンターテインメント情報や最新ニュースなどのコンテンツのほか、リアル店舗「代官山T-SITE」および「湘南T-SITE」(12月オープン予定)のイベント・商品情報など。T会員がT-SITEにログインすることで、趣味・趣向、性別、生活スタイルに応じて提供される情報が変わる仕組みだ。

 例えばランキング情報であれば、「60代以上の男性が選んだ仕事術書籍」「京都在住のオーガニックに興味がある人が選んだJ-POP」のようなかたちで、年代や地域、興味で細分化されたランキング情報が配信される。その組み合わせは360万通りにも上るとしており、Tポイントサービスを30年以上にわたって継続し、5000万人以上の会員を抱えるCCCグループにしかできないサービスだと、CCC執行役員兼TMH取締役の根本浩史氏は説明した。

「T-SITE」におけるレコメンドの流れ
CCC執行役員兼TMH取締役の根本浩史氏

 ニュースは、T-SITEオリジナルのコンテンツを月間800本以上制作・配信するほか、提携コンテンツ企業の記事も提供していく。22日時点で「GIZMODE」「Lifehacker」「Kotaku」「cafeglobe」「TABROID」など22メディアが記事を提供。さらに11月以降「Newsweek日本版」「Pen Online」「サイクルスタイル」「登山情報サイト ヤマケイオンライン」なども加わり、年内に合計40メディアを予定している。

 T-SITEでは、従来より展開してきた動画配信や音楽配信、宅配DVDレンタル、ネット通販サービスなどにもリンクしており、配信された情報・ニュース記事などで紹介されている本・音楽などを購入することも可能。また、気に入った情報・記事をクリッピングしておく機能もあり、その情報を加味してお勧め情報の精度がさらに上がるとしている。

 さらに今後は、エンターテインメント情報・サービスだけでなく、ペット、料理、カメラ、健康美容、キッズ、自転車などのライフスタイル提案型のネットサービスも展開していく計画。そのためにT-SITEをオープンプラットフォームと位置付け、パートナー企業に5000万人の情報を解放しながら共同でさまざまな事業を展開していくという。その第1弾として「T-VENTURE PROGRAM」を実施し、T-SITEのオープンプラットフォームとテスト連携するベンチャー企業を募集する。

「T-SITE」のサービス内容・展開

(永沢 茂)