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女子高校生のスマホ使用時間は1日平均7時間、1日15時間以上の人も1割弱

 デジタルアーツ株式会社は9日、子供の携帯電話・スマートフォン利用に関する調査結果を発表した。調査対象は、全国の小・中・高校生618人と、0~9歳の子供を持つ保護者595人。

 携帯電話・スマートフォン所有者における1日あたりの平均使用時間は、小・中・高校生全体で3時間。小学生(4~6年生)では男女ともに1.5時間、男子中学生は1.8時間、女子中学生は1.9時間だった。高校生になると長時間化し、男子高校生が4.1時間、女子高校生が7.0時間。特に女子高校生においては、1日に15時間以上使用している人が9.7%いることが分かった。

 使用頻度の高いアプリとしては、LINEが全体の61.8%で最多。学年・性別では、男子小学生(4~6年)で30.1%、女子小学生(4~6年)で42.7%、男子中学生で64.1%、女子中学生で52.4%、男子高校生で87.4%、女子高校生で94.2%だった。女子高校生はTwitterも84.5%に上り、男子高校生(59.2%)や他の世代と比較して高いほか、Instagramも35.0%で突出している。

携帯電話/スマートフォンの1日あたりの使用時間
使用頻度の高いアプリ

 携帯電話・スマートフォン所有後にトラブルを経験したと回答したのは、全体の8.6%。小・中学生では数%にとどまっているが、男子高校生では13.6%に増える。さらに女子高校生では20.4%と、5人に1人がトラブルを経験していた。

 トラブルの内容については、「誹謗中傷を受けた」が全体の28.3%と最多。以下、「無断で写真・個人情報を上げられてしまった」が20.8%、「嘘の噂を広められた」が18.9%と続く。トラブルの比率が高い女子高校生では、このほかに「自分の写真・個人情報を送るように強制された」(9.5%)や、「リベンジポルノの被害に遭った」(9.5%)など、他の世代では見られないトラブルも見受けられた。

携帯電話/スマートフォン所有後のトラブル経験
携帯電話/スマートフォン所有後のトラブル経験の内容

 0~9歳の子供が使用する端末は、「携帯ゲーム機」が25.7%、「子供専用携帯電話」が15.5%、「契約の切れた中古のスマートフォン」が10.6%など。特に、0~3歳の保護者の約21%が、契約の切れた中古スマートフォンを持たせていると回答している。

子供専用端末の所有状況

子供がネット上で加害者・被害者になる可能性、0~9歳の子供を持つ親の8割が認識

 子供の情報モラル教育について、インターネット上で子供が被害者・加害者になる可能性があると認識している保護者は、全体の79.2%。また、子供をインターネット上の犯罪から守るための対策や教育が十分と思わないと回答した保護者は、全体の64.0%だった。

ネットで子供が被害・加害者になる可能性の認識
ネット上の犯罪から守る対策や教育に対する意向

 対策・教育が十分と思わないと回答した保護者を対象に、子供をインターネット上の犯罪から守るための具体的な施策について聞いた設問では、「情報モラル教育の強化」(54.6%)、「販売されている端末側の機能制限」(51.4%)、「アプリやウェブサービス提供者の年齢制限」(51.2%)が多く挙げられた。

 このうち「情報モラル教育の強化」と回答した保護者を対象に、情報モラル教育を主体になって取り組むべき対象を聞いたところ、「学校・教育機関」との回答が69.7%で最多。以下、「保護者・家庭」(59.1%)、「政府」(46.2%)が続いた。

ネット上の犯罪から守る具体的な対策
情報モラル教育を主体になって取り組むべき対象

(山川 晶之)