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「Adobe Reader X」「Acrobat X」来月でサポート終了、Windows Vistaで使える製品が消滅

 Adobe Systemsが提供するPDFソフトの旧バージョン「Adobe Reader X」「Acrobat X」のサポートが11月で終了する。これを前に同社では、同製品のユーザーに向けて最新バージョンへのアップグレードを推奨している。

 サポート終了日は、Adobe Reader Xが11月18日、Acrobat X Standard/Proが11月15日、Acrobat X Suiteが11月23日。

 Adobeによると、Adobe Reader/Acrobatのサポート期間はリリース日から5年間となっており、サポート終了後はテクニカルサポートやセキュリティアップデートは提供されない。脆弱性が見つかっても修正パッチが提供されないため、仮にそのまま使い続ければ、不正プログラムの侵入など攻撃に悪用される危険な状態となる。

 Adobe Reader/Acrobatの最新バージョンは、今年4月にリリースされた「Acrobat Reader DC」「Acrobat DC」で、対応OSは、Windows版がWindows 10/8.1/8/7およびWindows Server 2012 R2/2012/2008 R2、Mac版がOS X 10.10/10.9。

 また、2012年10月にリリースされた1つ前のバージョンである「Adobe Reader XI」「Acrobat XI」もあり、こちらはまだサポートが継続。上記の各OSのほか、「DC」が対応していないMac OS X 10.8/10.7/10.6でも、引き続き「XI」を使用できる。

 一方、Windows VistaやMac OS X 10.5に対応するバージョンは、今回サポートが終了する「X」が最後。これらのOSでAdobe Reader/Acrobat Xを使っているユーザーは、他社製のPDFソフトを探しておく必要がありそうだ。

無料PDFビューアーソフト「Adobe Reader」「Acrobat Reader DC」のダウンロードページ。Windows VistaやMac OS X 10.5に対応するバージョンは、11月18日にサポートが終了する「Adobe Reader X」しかない

(永沢 茂)