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ドローン飛行支援地図サービス「SoraPassMap」、ゼンリンなど3社が提供開始

機体・操縦者管理や飛行申請書類作成・申請代行サービスも

 一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)、株式会社ゼンリン、ブルーイノベーション株式会社の3社は25日、新たなドローンサービスプラットフォーム「SoraPass」を発表した。

SoraPass

 改正航空法が昨年12月に施行され、人口集中地区やその周辺でのドローン飛行には飛行許可承認申請が必要となったことを受け、3社は今年1月、ドローンの飛行禁止エリアなどを表示した飛行支援地図サービスの実証実験を開始していた。

 SoraPassは、この実証実験を踏まえて正式に開始したドローンサービスプラットフォーム。今回は第1弾のサービスとして、実証実験で提供した地図サービスを改良した「SoraPassMap」を提供開始する。改正航空法や、4月に施行された小型無人機等飛行禁止法に対応しており、空港周辺や人口集中地区の飛行原則禁止区域、発電所や自衛隊基地などの危険区域など、安全に飛行するために必要な情報をゼンリンの地図上に一元的に集約して提供する。

 地図に加えて、機体情報(機種名、製造者名、シリアルナンバー、サイズ、重量、保険加入状況など)や操縦者の情報(操縦者名、連絡先、飛行経歴・知識、飛行履歴など)を管理する機能もあり、申請書に必要な機体・操縦者の性能・技能を一元的に管理できる。

 さらに、飛行申請書類の作成機能や、飛行申請の代行サービスも提供する。代行サービスについては、100人を超える全国の行政書士が、定型的な申請書から複雑な手続きまで幅広くサポートする。

 料金については、飛行規制・危険区域の閲覧や機体管理機能、操縦者管理機能については無料で利用可能。飛行申請書の作成・印刷(1申請につき6000円)や、行政書士による飛行申請代行サービスについては有料となる。

地図サービスだけでなく、機体・操縦者情報の管理機能や申請書作成サービスも提供
申請書をウェブ上で作成可能

 サービス開始にあたって開催された記者発表会において、ブルーイノベーション代表取締役社長の熊田貴之氏は「当社はドローンのサービスを提供している企業で、今回はユーザーとしての立場からソフトウェアのサービス開発を行った。UIにもかなりこだわり、実際にパイロットの方々にもいろいろとヒアリングして開発した。今後はさらに改善を重ね、皆様に良い形で提供できればと思っている」と語った。

 また、ゼンリン上席執行役員第二事業本部長の藤沢秀幸氏は「当社は今まで地上の地図を提供してきたが、今回のサービスでは舞台を空へと移し、ドローンユーザーが安心・安全に飛行を行うために非常に有益なソリューションになると信じている。今回のソリューションを通じて当社の知見も深め、今後すべてのドローンユーザーが安心して飛行計画を立てて飛ばせるようにしていきたい」とコメントした。

(左から)ゼンリン上席執行役員第二事業本部長の藤沢秀幸氏、JUIDA代表理事の鈴木真二氏、ブルーイノベーション代表取締役社長の熊田貴之氏

 3社は今後、SoraPassにおいて3年間で10万会員の獲得を目指している。今後の展開としては、日本気象株式会社と連携し、ドローンの安全飛行に役立つ気象情報を飛行支援地図上で提供することも予定している。また、ドローン関連のさまざまな企業と連携し、ドローンのライセンスを取得できるスクールの紹介や、ドローン専用損害保険の紹介、ドローン試験飛行場・練習場の紹介、ドローンの機体の製品紹介など、さまざまな情報やサービスの提供も検討している。

 なお、SoraPassは、東京ビッグサイトにて5月25日から27日まで開催中の「IDE TOKYO ドローンソリューション&技術展」の展示ブースにおいても紹介されている。

「IDE TOKYO ドローンソリューション&技術展」に展示

(片岡 義明)