プレスリリース
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「デジタル文具白書2017」公開
2017年12月1日 18:00
デジタル文具市場における新たなビジネス機会と、
デジタルインクの技術がもたらすイノベーションと可能性について
デジタル文具の普及や市場の発展を推進する非営利団体「DSC(デジタルステーショナリーコンソーシアムインク)は、今年9月で設立1周年を迎え、グラフィックスやマルチメディア関連の調査等を手掛ける米・Jon Peddie Researchの協力のもと、今後成長が見込まれるデジタル文具市場における新たなビジネス機会と、デジタルインク技術がもたらすイノベーションと可能性に関するレポート「デジタル文具白書2017」を公開しました。
白書の全文(日本語版)は、以下に掲載されています。
https://digitalstationeryconsortium.org/wp-content/uploads/2017/11/DSC_White_Paper_JP.pdf
「デジタル文具白書2017」の概要
スマートフォンやタブレットなどのモバイル機器が普及した現在でも、世界中で72パーセント以上の人々が1日に1時間以上「ペンと紙」を使用しています(うち32パーセントは、1日に3時間以上使用)*1。これは、アイデアや文章を編み出し、表現したり伝えたりするためのツールとして「ペン」と「インク」が多くの人々にとって今後も不可欠なものであり続けることを示唆しています。
デジタル文具の時代には、これまで人々が「ペンと紙」を用いて行ってきたことが、デジタル技術のパワーを得てさらに便利で豊かになっていきます。そこに生まれる様々な可能性を見据え、大企業からスタートアップや学術研究機関、非営利組織、老舗の文具メーカーまで、業界の枠を越えたデジタル文具に関する取り組みが進んでいます。「ペン」と「インク(紙)」で成り立っていた世界は、常につながった(コネクティドした)デジタル文具の世界へと広がり、誰もがデジタルペンとインクによって新しい文具体験を手にできる日が近づいています。
デジタルペンとインクで生み出されたコンテンツを、人工知能(AI)、拡張現実(AR)、仮想現実(VR)などと組み合わせて活用することも可能になります。例えば、AIにデジタルインクの画像や単語から意味を汲み取って解釈させることも研究されており、このような「意味づけ」によって、例えば同じ綴りでありながら、「吠える」と「木皮」の異なる意味を持つ「bark」という英単語を区別したり、ことばを文脈と共に捉えて時系列を推測し、予定表に反映することなども可能になります。
仮想現実(VR)においては、スケッチ、描画、手書き等の機能を備えたVRベースのデジタル文具ソリューションも可能になります。また、現実の画像にVRデータを重ねて表示する拡張現実(AR)においても、デジタルインクを用いて革新的なソリューションが開発されることでしょう。
DSCは、デジタル文具市場がもたらす未来の可能性を探りながら、現在の想像を超える次世代のデジタルペンとインクのイノベーションを、広く市場全体で享受できる環境を目指していきます。
※1マイクロソフト調査:Windows Blogs, “Create, Ideate, and Collaborate: Build Apps Powered By Windows Ink,” April 6, 2016 2
【デジタルステーショナリーコンソーシアムインク(DSC)について】
株式会社ワコムが提唱し2016年9月に設立されたデジタル文具の普及や市場の発展を推進する非営利団体。E Ink、モンブラン、富士通クライアントコンピューティング、サムスン、ワコムをはじめ、手書(描)き技術への情熱を共有する各社が加盟しています。DSCは、モバイルIT機器が日常的に使用されクラウド環境が充実した現代において、これまで筆記具として使用されてきた「ペン」と「インク」にデジタル技術を融合し、誰もが自在にアイデアを形にして共有できるようにすることで、新たな体験や価値を提供することを目的として設立されました。参加メンバー各社から製品、アプリケーション、サービスを含む「エコシステム」が提供され、オープンパートナーシップのもと、「デジタル文具」として定着・普及させていくことを目指し協力しています。
【WILLについて】
ワコムがデジタルインクの標準として提唱する「WILL(Wacom Ink Layer Language)」は、ハードウェア、ソフトウェアおよびアプリケーションをつなぐ普遍的で先進的なデジタルインクの技術です。様々なOS間をまたがって、手書きのアイデアを時間や距離の制限を超え、リアルタイムでやりとりすることも可能になるなど、高品質なデジタルペンとインク体験を提供します。
【ワーキンググループ(WG)について】
DSC傘下にあるワーキンググループ(WG)は、幅広い業界から専門家たちを招き、グローバルなデジタル文具市場を形成して、デジタルインクを利用した製品およびサービスの全く新しい体験を提供するための活動を、行っています。現在DSCには以下の3つのWGを設置し、開発業者のコミュニティとDSCのメンバーの間のコラボレーションを推進し、アイデアの具現化やアプリ等の商用化を支援することで、デジタルインクの普及促進を図ります。
- 「ディベロッパーエンゲージメントWG」
デジタルインクの採用を加速するために、ソフトウェアやソリューションのディベロッパー(開発業者)との交流を促進します。 - 「カスタマーユースケースWG」
アナログ文具事業とデジタル文具事業の橋渡しをタイムリーに実現し、デジタル文具化における投資効果についての精査を行います。 - 「テクノロジーWG」
今後登場する技術的視点、IoT、クラウド環境、将来的には3次元、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)などを視野に入れ、デジタルインク技術とWILLに必要となる要件などを定義します。
【コネクティド・インクについて】
株式会社ワコムが主催する「コネクティド・インク」は、ハードウェア、ソフトウェア、テレコミュニケーション、IT、文具業界をリードする人々や組織がデジタルインクとデジタルペンに関連したアイデアやテクノロジー、マス・マーケットへの浸透を図るための場を提供するグローバルで展開しているパートナーイベントです。デジタルインク技術「WILL(Wacom Ink Layer Language)」の広範な活用を推進していきます。第1回は、2016年1月にラスベガスで開催され、その後、上海、ベルリン、東京の計4都市で開催されました。2017年はラスベガス(1月)、上海(6月)、8月のベルリンを経て、11月2日に東京で開催されました。
【Jon Peddie Researchについて】
Jon Peddie Research(JPR)はグラフィックスとマルチメディアを対象とした業界の調査およびコンサルティング会社です。ジョン・ペディ氏はグラフィックス業界の第一人者として、グラフィックスとマルチメディアの分野で30年以上活躍し、多くのコンファレンスや大学等で、グラフィックス技術、またデジタルメディア技術の新たなトレンドに関して講義を行っています。最近では最も影響力のあるアナリストの一人に選ばれ、テクノロジー分野について投資家にアドバイスする機会も増えています。過去にはSiggraph Pioneersという団体のプレジデントを務めた経歴もあるペディ氏は、業界およびビジネス関係の書物でも頻繁に引用され、現在でも数多くの出版物にそのコメントが掲載されます。2015年にはCAADの分野からLifetime Achievement賞を受賞しました。