スマートフォンだけで設定する、いまどきの無線LANルーター選び
●スマートフォンやタブレットの普及で、無線LANの設定方法も進化
インターネット接続に欠かせない機器の1つに、無線LANルーターが挙げられる。最近ではスマートフォンやタブレットの普及により、パソコンを持たないユーザーも増えている。
このため、サポートセンターへの問い合わせ内容も変わってきているという。バッファローの製品説明会の際の資料によれば、問い合わせの37%が初期設定に関することとなっており、「パソコンにCDドライブがないのでセットアップできない」「パソコンにLANポートがないので、ソフトウェアをダウンロードできない」「パソコンはなく、スマートフォン(またはタブレット)しかないので設定できない」「iPod touchで繋ぎたい」「無線暗号キーとはどれのことか?」といった内容が増えているそうだ。
こうしたユーザー環境の変化により、初期設定をいかに簡単にするか、またパソコンなしで設定できるようにするかがメーカーにとって大きな課題となった。解決策のひとつとして登場したのがQRコードによる設定方法で、すでにメーカー各社が対応してきている。
そんな中で、バッファローが新たな設定方法として発表したのが「AOSS2」だ。バッファローによる簡単設定の仕組み「AOSS(AirStation One-Touch Secure System)」をさらに進化させ、設定する際に、パソコン、CD、QRコードのすべてが不要というものだ。
そこで今回は、QRコードを使った設定と「AOSS2」による設定を、最新の無線LANルーターとスマートフォンだけで実際に試してみることにした。
比較に使用した無線LANルーターは、“スマートフォンだけで設定できること”を条件に、「AOSS2」が使えるバッファローの「WZR-D1100H」と「WZR-450HP」、iOS/Android向けの無料アプリ「QRでかんたん接続」を提供している、ロジテックの「LAN-WH450N/GPA」(簡易包装モデル)の3台を用意した。
左からロジテックの「LAN-WH450N/GPA」、バッファローの「WZR-D1100H」、「WZR-450HP」 |
バッファローの「WZR-D1100H」は、次世代規格となる11acの技術のうち「256QAM」技術を搭載することで業界最速の600Mbpsに対応した無線LANルーター。IEEE802.11n/a/g/bに準拠、周波数帯は5.2GHz帯/2.4GHz帯の両方に対応する。同じくバッファローの「WZR-450HP」は最大転送速度450Mbpsで、IEEE802.11n/g/bに準拠、2.4GHz帯に対応する。いずれもバッファローの最新設定機能「AOSS2」をサポートしており、パソコンもCDも不要で、スマートフォンだけで設定ができるのが特徴だ。
ロジテックの「LAN-WH450N/GPA」は、最大転送速度450MbpsでIEEE 802.11a/n/g/bに準拠、2.4GHz帯に対応する。スマートフォン用の設定機能として、iOS/Android向けの無料アプリ「QRでかんたん接続」を提供している。
今回設定用には、3G回線と無線の両方に接続できる端末として、iPhone 4SとSH-09Dの2台、無線のみの機種としてN-06D(SIMを抜いている)とiPad Wi-Fiモデル 64GB MD330J/Aの2台の合計4台を用意した。なお、拙宅の通信サービスは、NTT東日本の光回線「フレッツ光」で、戸建ての部屋に直接引き込んでいる。
左からiPad(第3世代)、N-06D、SH-09D、iPhone 4S |
それでは以下で、各端末の設定方法を具体的に見てみよう。この手の機器の扱いに不慣れな場合、まず最初にプレッシャーとなるのが、パッケージ内容物の多さや資料の分厚さである。そんな部分もチェックしてみた。
●ロジテックの「QRでかんたん接続」は、事前にアプリの入手が必要
まず、ロジテックの「LAN-WH450N/GPA」の設定をみていこう。パッケージに同梱されていたのは、ルーター本体、ACアダプタ、LANケーブル(1mのストレート)、スタンド、ソフトウェアパックCD、設定情報シール、および説明資料5枚の合計11点。設定用の説明資料は、「はじめにお読みください」「かんたんセットアップガイド導入編 本製品の接続とパソコン設定」「かんたんセットアップガイド補足編 スマートフォン接続/FAQ」「お問い合わせの前に」「サポートガイド」という構成だ。
「LAN-WH450N/GPA」。3本のアンテナが印象的 |
「LAN-WH450N/GPA」のパッケージ内容。CDも付属しているが、スマートフォンの設定には不要 | 「LAN-WH450N/GPA」の背面 |
まず、「はじめにお読みください」を見ながらパッケージ内容を確認し、本体にスタンドを取り付けた。実際の設置は、「かんたんセットアップガイド導入編 本製品の接続とパソコン設定」を見ながら行う。
配線手順に従って、終端装置と本体間を付属のLANケーブルで接続。電源をオンにして、本体のランプが正常に点灯または点滅しているのを確認したら準備完了。文字は小さめだが、本体設定が終わった時点で、「かんたんセットアップガイド補足編 スマートフォン接続/FAQ」へ進むよう案内されているので、資料を交換し設定スタートだ。
設定の流れとしては、「端末と無線LANルーター間の接続」と「無線LANルーターのインターネット接続」という2つがある。端末と無線LANルーター間の接続は、アプリをダウンロードし、起動してパッケージ付属の「設定情報シール」のQRコードを読み取らせるだけだ。指示に従ってタップすれば接続設定できる。なお、「設定情報シール」には、設定用QRコードのほかに、1st SSID(11b/g/n)、2nd SSID(11b/g/n)、3rd SSID(11a/n)、およびKEYが記載されているので、くれぐれも紛失しないよう気をつけよう。
端末と無線LANルーター間の接続が確認できたら、表示される専用フォームにプロバイダーの接続アカウントを入力し、インターネット接続のための設定作業を行う。「インターネット接続が完了しました!」と表示されたら設定は終了だ。利用している回線は自動的に判断されるため、特に知識は不要。ここでもっとも大事なのはプロバイダーの設定情報なので、それさえしっかりしていれば大丈夫だろう。
設定は簡単なのだが、最初にアプリが必要となる時点で、無線でしか使えないiPad(第3世代)とN-06Dでの設定が不可能になってしまった。いったんルーターの設定が完了した状態なら、「設定情報シール」のSSIDとKEYを手動で設定すればいいのだが、あくまでも最初に設定できるかどうかというのが今回の前提条件。というわけで、実際に接続できたのは、iPhone 4SとSH-09Dの2機種のみとなった。以下でiPhone 4SとSH-09Dの設定を画面でご紹介しよう
【ロジテック「QRでかんたん接続」:iPhone 4Sの場合】
App Storeで「QRでかんたん接続」を検索、インストール | アイコンをタップして、設定開始 | 準備が済んだら[準備完了]をタップ | [QRコード読み取り]をタップ |
付属の「設定情報シール」のQRコードを読み込む |
SSIDが自動的にセットされるので、次に進む | プロファイルのインストール画面 | インストールが完了したら[完了]ボタンをタップ |
接続が3GからWi-Fiに変わる | 「設定情報シール」に記載された設定画面のユーザ名初期値と、パスワード初期値を入力 | ルーターの設定画面にログインしたら、[次へ]をタップ |
インターネット回線種別を自動識別 | プロバイダーから提供されている接続用のユーザー名とパスワードを入力 | インターネットの接続が完了 |
【ロジテック「QRでかんたん接続」:SH-09Dの場合】
Google Playで「QRでかんたん接続」を検索、インストールし、実行する | 準備が整ったら、[準備完了]をタップ | [QRコード読み取り]をタップ |
付属の「設定情報シール」のQRコードを読み込む |
SSIDが自動的にセットされるので、次に進む | インストールが完了したら[完了]ボタンをタップ | 接続が3GからWi-Fiに変わる。「設定情報シール」に記載された設定画面のユーザ名初期値と、パスワード初期値を入力 | 「かんたんセットアップ」がスタートするので[スタート]をタップ |
インターネット回線種別を自動識別 | プロバイダーから提供されている接続用のユーザー名とパスワードを入力 | インターネットの接続が完了 |
iOS版、Android版いずれも遷移する画面数はそれなりに多いが、専門的な知識は一切不要といっていい。アプリの検索やインストールすら全くしたことがないとなると若干ハードルは上がるが、これまでSSIDとKEYを自分で考え、パソコンでルーターの設定画面にアクセスし、これで本当にいいのだろうか? と不安になりながら手入力してきた身としては、考える時間も入力の手間も不要というのは非常に好感が持てた。いつのまにここまで便利になっていたのか、という感じである。
ただし、事前にアプリの入手が必要なので、すでにインターネットに接続できるスマートフォンをお持ちの方向け、ということになるだろう。どうしても無線LAN接続のみのモデルでこの端末を設定したい場合は、公衆無線LAN環境等で事前にアプリをダウンロードしておくといいだろう。
●Wi-Fi接続のみの端末でも設定できたバッファローの「AOSS2」
次はバッファローの「WZR-D1100H」を設定してみよう。パッケージ内容は、ルーター本体、ACアダプター、スタンド、壁掛け用ねじ、LANケーブル(ストレート)、AirStationセットアップカード(本体底面に収納)、紙の設定関連資料6枚の合計12点。資料は、「らくらく!セットアップシート」が設置・配線編、Windows/Mac編、スマートフォン・タブレット編、ゲーム機編の4枚に、マニュアル補足事項、無線LAN設定サービス申込書となっている。
「WZR-D1100H」 | 本体裏の様子 |
パッケージ内容 |
ざっと眺めると、これまで当たり前のように入っていたCDがないことに気づく。冒頭でご紹介したとおり、現在はできるだけ専門用語などを意識せずとも設定できる工夫が凝らされている。
従来の「AOSS」の場合、スマートフォンで使えるようにするために、あらかじめパソコンで無線LANルーター本体をセットアップしておく必要があった。しかし、前述の通りスマートフォンやタブレットの普及により、パソコンなしでセットアップしたいというユーザーニーズに応えるために、新たに開発されたのが、パソコンが不要で、3G回線非搭載のスマートフォンでも設定ができる「AOSS2」だ。
「AOSS2」では、まず本体のAOSSボタンを押し、設定用に一時的に有効となる「!AOSS-」で始まるアクセスポイントに接続する。頭が「!」になっているため、接続可能なアクセスポイント一覧画面でほぼ必ず一番上に表示されるのも、使いやすさのための配慮だろう。
接続が完了したらブラウザーを起動し、本体底面に収納されている「AirStationセットアップカード」に記載されている3桁のAOSS2キーを入力する。続けてプロバイダーの接続アカウントを入力し、iOSならプロファイル、Androidなら「無線セキュリティ設定」画面が表示された場合のみ、AOSS専用アプリをダウンロードしてインストールすると、自動的に設定が完了する―――というのが主な手順である。
ロジテック「LAN-WH450N/GPA」のQRコード読み取りでは、準備としてアプリのダウンロードが必要だったため、3G回線のない端末からは設定できなかったが、「AOSS2」は最初の段階で仮のアクセスポイントに接続できるため、無線LAN接続しかできないiPadやN-06Dでも設定できる。これはありがたい。
なお、「!AOSS-」接続時のセキュリティの仕組みについては、清水理史氏のレビュー「3桁の数字を入れるだけで無線LAN接続が可能に バッファローのAOSS2を『WZR-450HP』で試す」(http://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/shimizu/20120626_542743.html)に詳しいので、そちらをご覧いただくとして、改めて具体的な手順について確認してみよう。
スマートフォンからの設定で必要になるのは、「らくらく!セットアップシート」の「設置・配線編」と、「スマートフォン・タブレット編」の2枚、本体底面に収納されている「AirStationセットアップカード」、プロバイダーの接続アカウントだけだ。設置・配線編を見ながら、本体と終端装置をLANケーブルで繋ぎ、ACアダプターを接続。フロントにあるアイコンが適切に点灯したところで準備完了。AOSSボタンを押して、設定を開始する。
まず「AOSS」ボタンを押す |
【バッファロー「AOSS2」:WZR-D1100HとiPhone 4Sの場合】
iPhone 4Sでは、AirStationセットアップカードに記載された「AOSS2キー」と、自身のプロバイダーの接続アカウントだけで、すべての設定が完了した。失敗することがあるとすれば、プロバイダーの接続アカウントの入力ミスくらいだろう。
設定用のアクセスポイントが表示されたら、選択して接続する | Safariを起動すると、AOSS2キーの入力画面が表示される | 表示されている数字キーを用いて、3桁のコードを入力する | インターネット回線が自動的に判別される |
プロバイダーの接続アカウントの入力画面が表示されたら、ユーザー名やパスワードのほか、必要に応じてDNS等を入力する(プロバイダーの設定による) | 接続確認が行われる | 「サーバの識別情報を検証できません」と表示されるが、[続ける]をタップする | 「AOSS2」のプロファイルをインストールする |
インストールが終わったら[完了]ボタンをタップすれば接続設定はすべて完了 | 設定の「Wi-Fi」でアクセスポイントが確認できる |
【バッファロー「AOSS2」:WZR-D1100HとiPad(第3世代) Wi-Fiモデルの場合】
続けて、3G回線を持たないiPad(第3世代)でも設定してみた。設定に際して3G回線がないことは全く問題ではなく、iPhone 4Sと同じ手順で設定はスムーズに完了した。違うことといえば、IEEE802.11aとIEEE802.11gのどちらで設定しても、接続後は両方が自由に切り替えて利用できるようになることである。
表示された「!AOSS-」のアクセスポイントに接続。「_A」はIEEE802.11aを表す | 「AirStationセットアップカード」に記載された3桁のAOSS2キーを入力 | インターネット回線は自動判定される |
プロバイダーの接続アカウント等を入力 | 「サーバの識別情報を検証できません」と表示されるが、[続ける]をタップする | プロファイルをインストールする |
プロファイルのインストール後[完了]をタップ | 設定が終了 | 「BUFFALO」で始まる「_A」または「_G」で終わる2つのアクセスポイントが設定される。接続後は切り替えできる |
【バッファロー「AOSS2」:WZR-D1100HとSH-09D(Android4.0)の場合】
続いてSH-09Dで設定してみたが、ステップ数がとにかく少ないのには驚いた。何かの間違いかと思って、再設定してしまったくらいあっさりしていたのだ。ある意味、最速で設定できる組み合わせかもしれない。
SH-09Dでは「AOSS for Android」アプリが標準でプリインストールされている。このため、他のAndroid機では、インターネット回線の設定後にある最終ステップの親機と子機間の接続設定でAOSSアプリのダウンロードを自動で行うが、このダウンロード部分が、自動判別によりスキップされるようだ。これにより画面遷移も少なく非常に簡単に設定が終了する。
表示された「!AOSS-」のアクセスポイントに接続 | ブラウザーを起動し、「AirStationセットアップカード」に記載された3桁のAOSS2キーを入力 | インターネット回線は自動判定される | プロバイダーの接続情報を入力する |
接続確認が行われる | 「インターネットへの接続が確認されました」と表示されたらOK |
【バッファロー「AOSS2」:WZR-D1100Hと無線LAN接続のみのN-06D(Android2.3)の場合】
次に、SIMカードを抜いたタブレットのN-06D(Android2.3)で設定してみた。どうもOSによって若干動作が異なるようで、SH-09Dとは違い、セキュリティ設定のため途中でアプリのインストールと起動を求められたこと以外は、スムーズに設定できた。
本体のAOSSボタンを押し、設定の「Wi-Fi設定」を開いて、表示された「!AOSS」で始まるアクセスポイントに接続 | 「AirStationセットアップカード」に記載された3桁のAOSS2キーを入力 | インターネット回線を自動判別 | プロバイダーの接続アカウントを設定 |
接続を確認 | 「無線セキュリティ設定」が表示されたが、無線の暗号化設定が必要らしいので、「ここ」というリンクをタップ | Google Playのアプリ「AOSS」に接続するので、アプリをインストール | インストールが完了したら「開く」をタップして、アプリを実行する |
無線LAN接続の設定が行われる | 画面中央にチェックマークが現れたら設定は完了 |
これで4台すべてで「WZR-D1100H」への接続設定が行えたことになる。なお、今回はすべての端末でプロバイダーの接続設定も行っているが、通常は最初の1台でインターネット接続まで設定してしまえば、以後はプロバイダーの接続設定が省略されるため、3桁のAOSS2キーを入力するだけで「WZR-D1100H」との接続設定が完了する。
複数台接続しなければならない場合、AOSS2キー入力だけで済むので非常に楽だ。家族みんなのスマートフォンやタブレット設定を行うような場合にはかなりの労力が省けることになる。
ちなみに、一度お任せで設定してしまうと、設定情報を全く認識しないまま過ごすことになるのだが、万が一SSIDとKEY情報が必要になっても、本体底面に格納した「AirStationセットアップカード」の存在さえ覚えていれば、底面から取り出してすぐに確認できるので安心だ。
「AirStationセットアップカード」の格納場所 | 「AirStationセットアップカード」は両面に情報が記載されている |
もちろん、設定後にしっかり底面に戻せばの話なので、接続に成功したら、しっかり元通りに戻すようセットアップシートの最後で促してはどうだろうか。ちなみにセットアップシートは目的別にスッキリ分かれており、カラーで見やすい。折りたたんだ状態で「設置・配線編」といったタイトルが読めると、自分に必要な情報が選びやすくなってうれしい。
●IEEE802.11b/g/nだけなら「WZR-450HP」という選択肢も
最後にバッファローの「WZR-450HP」をチェックしてみよう。パッケージの内容は、ルーター本体、アンテナ、ACアダプター、スタンド、壁掛け用ねじ、LANケーブル(ストレート)、AirStationセットアップカード、紙の設定関連資料6枚の合計13点。
資料は、「らくらく!セットアップシート」が設置・配線編、Windows/Mac編、スマートフォン・タブレット編、ゲーム機編の4枚に、マニュアル補足事項、無線LAN設定サービス申込書となっている。こちらも設定は「AOSS2」をサポートしているため付属CDはない。資料関連も「WZR-D1100H」とほとんど変わらないが、「AirStationセットアップカード」だけは格納式ではなく、小さめのカードになっている。
WZR-450HP |
パッケージの内容 | 背面の様子 |
「らくらく!セットアップシート」の設置・配線編を見ながらiPhone 4Sで試したところ、設定方法は前述の「WZR-D1100H」と全く変わらず、スムーズに行えた。
AOSSボタンを押す |
「!AOSS-」で始まる設定用のアクセスポイントが表示されたら、選択して接続する | 「AirStationセットアップカード」から3桁のAOSS2キーを入力する | プロバイダーの接続アカウント情報を入力する | プロファイルをインストールする |
設定完了 | 無事接続が確認できた |
ちなみに、今回接続用に用意したスマートフォンやタブレットの中で、IEEE 802.11aをサポートしているのはiPad(第3世代)のみであった。他はIEEE 802.11b/g/nである。IEEE 802.11a以外で、ハイビジョン映像の再生などのハイパフォーマンスを要求しないのであれば、同じく簡単に設定できるこの「WZR-450HP」を選択するという手もあるだろう。
2製品の選択のポイントについては、清水理史氏のレビュー「600Mbps対応機と450Mbps対応機どちらを買うべき? バッファロー「WZR-D1100H」と「WZR-450HP」を比較する」(http://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/shimizu/20120724_548071.html)で詳しく解説されているので、参考にしていただきたい。
●ビギナーなら、準備不要、回線不要の「AOSS2」がおすすめ!
今回は「QRでかんたん接続」と「AOSS2」を試してみたわけだが、知識がなくても設定できるという点ではどちらも親切だったと思う。設定はスマートフォンでやるべきとすら思った。パソコンは有線LANで繋ぐだけなら、先にスマートフォンかタブレットで設定してしまったほうが、あとはLANケーブルを繋ぐだけなので楽なくらいだ。
強いてどちらがいいかとすれば、事前にアプリのダウンロードが不要で、無線のみの端末でも設定できる「AOSS2」のほうが、設定できる端末の幅が広いため間違いはなさそうだ。パソコンとの接続を考えても「AOSS2」は有利である。
たとえば、たまにしか使わないCDドライブにCDをセットして、いざ設定を始めようと思ったらメディアを認識しなかったとか、CDドライブの調子が悪く動作しなかった、なんてことも起こりうるからだ。その手のトラブルはビギナーに大きな負担となるため、リスク回避にもつながる。
とくに、スマートフォンとタブレットだけで設定するという状況であれば迷わず「AOSS2」がおすすめと言えるだろう。
関連情報
2012/8/24 00:00
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