テレワークグッズ・ミニレビュー【特別編】

ミニマリストにもおすすめ!! 仕事もプライベートもフル活用できるGeChic「M152H」が私にちょうどいい理由

仕事でノートPC1画面では足りないことが増えてきた

 今年の春から社会人となり、一人暮らしの生活もスタート。週5日フルタイムで働く生活にも体が慣れてきました。

 ただ、別の悩みが……。私が務める会社では日によってテレワークのこともあるのですが、自宅の仕事環境に、ストレスを感じるようになってきたのです。

 オフィスではデスクにモニターが備え付けられていて、会社支給のノートPCを接続して2画面で仕事ができます。ところが、自宅ではノートPCの画面のみ。多くの資料を開いて行う作業などでは、画面が狭くて作業効率が下がってしまう感じがします。

 プライベートで使う機会もあるだろうから、自分でモニターを買ってしまおうかな、とも思ったのですが、広くはない自室に会社にあるようなモニターがずっとあるのも、さすがに……という話を先輩としたところ、「モバイルモニターがいいんじゃない?」とアドバイスをもらいました。

 今まで、モバイルモニターというものを知りませんでしたが、使わないときにはしまっておけるし、持ち運べるので、帰省するときに持っていって実家からテレワークしたり、友達の家に持っていって動画やゲームを楽しんだり、といった使い方もできそうです。

種類が多いモバイルモニター!! 安心なブランドはどれ?

 そもそもモバイルモニターがどんなものかを知らなかったのですが、携帯性に優れた小型のモニターで、会社の先輩もオフィスワークだけでなくテレワークなどの場面でも気軽に持ち運べて便利だそうです。大きさも13~16インチ前後と据え置きのモニターに比べてサイズも小さめ。家の机にはノートPCと合わせて置いてもちょうど収まりそうで、さらに使わないときはノートPCと重ねて収納できるのもいいかも、と思いました。

 これは良さそう、と思ってさっそくAmazonなどで調べてみると、今まで私が聞いたことのないようなブランド名の製品がズラリ。種類が多すぎるし、価格もピンからキリまであって、どれを選べばいいのかまったく分かりません!

 最初だし、安いモデルでいいのかな、と思いつつ再び先輩に相談すると、モバイルモニターはちゃんとしたものを選んだほうがいいとのこと。

 というのも、ECサイトだけで売られているような格安の製品の中には、仕様がECサイトの情報の通りじゃないとか、画面の色味がおかしいといった粗悪なものもあるのだとか。

 加えて、初期不良であればECサイトが間に入って対応してくれても、しばらく使ってからの不具合だと、メーカーと直接やりとりする必要があって、そうしたときに国内代理店が無いと、日本語でのやりとりも難しくて、結局途中で泣き寝入りすることも少なくないとのこと。

 「モバイルモニターのような、精密機器で、しかも長く使う製品の場合は、サポートもちゃんとしたところを選ばないと、あとで後悔するよ」と言われて確かに納得。安いといっても1万円以上しますし、失敗して授業料として払うには高すぎますね。

 そんな先輩が勧めてくれたのがGeChic(ゲシック)のモバイルモニター。部品ひとつひとつまでMaid in Taiwanにこだわる台湾のメーカーで「モバイルモニターのパイオニア」と呼ばれるくらいの老舗とのこと。日本の代理店(テックウインド)のサポート体制もちゃんとしていて、そのため、法人向けとして企業での採用も多いのだとか。

どうせならプライベートでも使いたい!

 そこでGechicのウェブサイトで探してみますが、それでも種類はいろいろあってどれにしようか悩んでしまいます。ただ、調べているといろいろと機能があるモデルもあって、せっかくなら仕事以外でも使えるものを選んでもいいかな、と考えるようになりました。

 実家暮らしだったころは、YouTubeの推しの動画、ネット配信サービスのドラマなどをテレビで観ていたのですが、一人暮らしを始めてからスマホで観る機会が一気に増えました。当然ながら画面も小さく音も満足できなかったので、テレビの購入を検討することもありましたが、先述したように手狭な家に大きなテレビを置くのはいやだし、テレビがあっても地上波はほとんど見ないしなぁと、購入を見送っていました。でも、やっぱりスマホの小さい画面では限界があります……。

 であれば、仕事でも使えるだけでなく、プライベートでも好きな映画や推しが出演するYouTube動画の鑑賞、そしてゲームも大きな画面で楽しめるモバイルモニターが便利そう。

 そんな要望にマッチするモバイルモニターとして、GeChicの「M152H」を選んでみました。

手狭な机でも、スッキリ配置できる工夫が詰まっている

 GeChicの「M152H」は、スピーカー付きの15.6インチモバイルモニター。解像度はフルHD(1920×1080)で、本体下部に2Wのステレオスピーカーを内蔵しています。

GeChicの「M152H」。本体下部の足にあたる部分にスピーカーを内蔵しています
PD対応のACアダプターも付属
最大出力は65W
付属の小型着脱式スタンド「クイックリリーススタンド」
付属ケーブル。左からUSB Type-C-ミニHDMIケーブル、USB Type-C-USB Type-Cケーブル、USB Type-C-USB Type-A(二股)ケーブル

 付属の小型着脱式スタンド「クイックリリーススタンド」はモニターを好きな角度で自由に調整できるもの。M152Hの背面にある取り付け部に装着し、工具不要で簡単に着脱できます。他社のモバイルモニターの中には、ケースがスタンド兼用になっていて数段階の角度調整しかできないものもあるそうですが、無段階で自由に調整できるのは、大きな利点の1つだと感じました。

本体付属のクイックリリーススタンドで角度調整ができます
角度調整は無段階で調整可能
クイックリリーススタンドは工具不要で簡単に脱着できます
クイックリリーススタンドは上下2方向から差し込み可能。使いたい角度や安定感に合わせて選べます

 DP Alt Mode(DisplayPort Alternate Mode)に対応したPCと組み合わせれば、USB Type-Cケーブル1本で映像信号と電源供給の両方が可能で、PCの電源でモニターを使うことができます。モバイルモニターを持って外出先で作業するときは、PCに給電するためのケーブルとモニター接続用ケーブルと……とケーブルを常に複数本持っておくのはちょっと面倒ですし、限られたスペースにケーブルが何本もあるとジャマになります。GeChicのモニターはケーブル1本だけでPCに接続できるので、外出時もわずわらしさを感じずストレスフリーに使えます。

裏面には給電用USB Type-Cポート、PC接続用USB Type-Cポート、HDMIポート、イヤホンジャック
本体右側面には電源ボタン、USB Type-Aポート
本体左側面には明るさや音量などを調整できるボタン

ポートが背面にあることで、スッキリ配線できる

 そして、GeChicのモニターの大きな特徴の1つは、本体の側面でなく背面に各種ポートがまとまっていること。先輩のおすすめのポイントとして、背面にポートがあることで、ケーブル配線がとてもしやすいことを挙げてくれました。

M152HをACアダプターおよびUSB Type-Cケーブルに接続したときの背面。モバイルモニター選びの際、ポートの位置は気にするポイントなのか? と思っていたものの、実際に使ってみると予想以上にすっきりと配線できました

 一般的なモバイルモニターの場合、ポートが本体側面にあるため、ケーブルを接続したときにコネクタ部が横方向に飛び出し、PCの画面と横並びで使うのにジャマだったり、なにかの拍子にケーブルを引っかけてモニターが倒してしまったりと、結構わずらわしいんだとか。特にDP Alt Modeに対応したUSBケーブルは、一般的なUSBケーブルよりコネクタ部が長く、ケーブルそのものも硬いことが多く、余計にジャマになりがちとのこと。その一方、背面にポートがあるこの製品は、ケーブルが横に飛び出ないのでジャマにもなりませんし、見た目にもスッキリ。もちろんノートPCの画面を真横にくっつけて使う、なんてことも問題無く可能です。

写真は13.3インチのノートPC(HP EliteBook 635 Aero 13.3 inch G11)に接続した様子。本体下部の足(スピーカー内蔵)があるおかげで、さらに取り回しやすく見た目もスッキリ

別売りのスタンドでさらに机がスッキリ! 省スペース化&姿勢改善に大貢献

 狭い机で使うなら一緒にそろえた方がいいよ、と先輩に勧められたのが「M1S4 スタンド」。高さ調整が可能なスタンドになりますが、先端の部分がクイックリリースになっているので、工具を使わずにM152Hを直接取り付けることができます。

 スタンドの高さは22~34cmで調整できるので、下にノートPCの画面、上にM152Hという上下2画面での配置が可能。小さいデスクでも省スペースで2画面モニターが可能で、横並びしたときよりも省スペース化できるので、仕事中にノートを広げてメモをとったり、資料を広げるスペースが確保できます。

 また、モバイルモニターをPCと横並びにした状態で仕事をしていると、常にやや下を向いた状態での作業になるので、長時間だと首の疲れを感じることがありましたが、このスタンドを使って上下2画面にすると、目線も自然と上がって姿勢も改善、首が疲れにくくなりました。

 クイックリリースによる取り付けなので、持ち運びたいときは工具要らずで簡単に取り外せます。だから自宅で仕事するときは据え置きモニターのように使えて、外や別の場所で使いたいときはすぐに外してモバイルモニターとして使えてと、けっこう便利。先輩に勧められたものの、モニターをPCの上に置いたところで何が変わるのだろうか? と疑っていましたが、実際に使ってみるとこれは大満足です。

別売りの専用スタンド「M1S4 スタンド」
クイックリリース形状になっているので、モニター本体のスタンド取り付け部に差し込むだけで固定可能。もちろん取り外しもワンタッチ
スタンドの可動範囲は22~34cm
使用するノートPCや自分の目線に合わせて自由に高さを変えることができます
一人暮らしの机は気持ち小さめ。スタンドを使うことでPCの上にモニターを設置することができるので、省スペースで作業することができます。姿勢改善にも一役買ってくれるので、セットで購入して大満足です

PD対応だからノートPCにも給電できる

 先ほどは、USB Type-CケーブルでノートPCと接続することでノートPCの電源でM152Hも動かせる(M152H自体に別途電源を接続しなくてもいい)と述べました。この反対に、M152Hに付属のACアダプター(もしくは65W以上のPD充電器)を接続することで、USB Type-Cケーブルで接続したノートPCへ給電することもできます。ノートPCには最大45W(USB PD対応)の給電ができるので、例えばUSB Type-Cポートが1つしかないようなノートPCであっても、ノートPCへ給電しながら映像を出力することが可能。長時間の仕事であっても、ノートPCのバッテリー残量を気にする必要がありません。

PCに電源を繋いだ場合。ケーブル1本でPCから映像と電源がM152Hに供給されます
M152H側に電源を繋いだ場合、M152Hから最大45Wの電力をノートPCへ供給できます

ゲームや動画視聴にも! 推しの顔がより大きな画面で堪能できる

 さて、仕事のサブモニターとして、狭いデスクでも使い勝手がいいのはよく分かりました。あとはせっかくなのでプライベートな時間での使い勝手を紹介します。

 M152Hを選んだ一番の理由が、製品情報のウェブサイトでNintendo Switchで遊んでいるシーンが紹介されていたから。実家にいるときはドックを使ってHDMIケーブルをテレビに繋いで大画面でゲームをやることもありましたが、一人暮らしをしてからは本体の小さな画面だけ。一人ならそれでもいいですが、友達を呼んだときなどはやっぱり小さい画面だけだと残念。そこでこのM152Hが使えればと考えていました。

友人とSwitchで遊ぶときにも大画面で楽しむことができます。特に対戦ゲームをするときはNintendo Switchの小さい画面では満足できなかったのでプライベートにもM152Hを活用できるのがいいです

 しかもM152Hがスゴいのは、ドックを使わなくても、付属のUSB Type-Cケーブル1本でNintendo Switchと直接接続することができちゃいます。一般的な外部モニターに繋ぐ場合はドッグが必要になりますが、M152Hなら、ケーブル1本を繋ぐだけで、映像も音も出力できて、しかもSwitchへの電源供給まで可能。普段はできるだけ家に物を置きたくない私にとっては、ドックはすでにしまい込んでますから、本体だけで直接接続できるのはうれしいかぎりです。

 これまで友人を自宅に呼んだでも、Switchのあの小さな画面だといまいち臨場感がなく、音量を最大にしても音が貧弱なんだよな~と思って、満足に遊べなかったところがありました。

 モバイルモニターに接続することでSwitchよりも大きな画面で楽しめ、さらにモニター内蔵のスピーカーで、よりいい音でパーティーゲームなどを楽しめるようになりました。なにより、ゲームをしている間もSwitchに給電できるので、バッテリーを気にせず長時間遊ぶことができます。また、M152HのUSB Type-Aポートに外付けキーボードを接続することで、マインクラフトなどのキーボード操作するゲームもできるとか。モニター1つでプレイできるゲームの幅がかなり広がりそうです。

付属のACアダプターをモニターに接続すれば、ケーブル1本でSwitch本体にも給電できます

 ゲームだけでなく、スマホの画面もM152Hに映し出すことが可能です。Androidスマホや、USB Type-Cポートを持つiPhoneでも、難しい設定をせずに簡単に映像を映し出すことができます。スマホ画面をミラーリングしているので、好きなアーティストのアプリだけに配信される動画もミラーリングでき、スマホよりも大きな画面で楽しめそう。

 私も推しのアーティストのYouTube動画を毎日のように鑑賞しているのですが、モバイルモニターを買うまで「推しの尊いお顔を観るだけで私は幸せ」なんてスマホで満足していました。一方で、「やっぱりスマホだけだと供給不足すぎ。少しでも大画面で推しを存分に味わいたいんだよ!」という欲求不満を感じることが増えていました。こうした欲にもGeChicのモバイルモニターは答えてくれます。スマホよりも当然画面が大きいですし、それに加えて音がいい。本体の足の部分についたステレオスピーカーが結構音が良くて、スマホで見ている時とは没入感が全然違います!!

 中には「いやいや推しのためならもっと大きい画面を買いなよ」と思われるかもしれませんが、これまでスマホで我慢してきた身としては、少しでも画面が大きくなって、さらに音もよくなっただけでも大満足。私の推し活ライフはこのモニターが支えになっています。

スマホと接続すれば、YouTube動画も大きい画面で観ることができます

使わない時はさっと収納、ミニマルライフにもピッタリのM152H

 M152Hには専用のケースが付属しているので、使わない時にはケースにしまえば傷も防げますし、本棚やデスクに立てかけて収納しておくこともできます。使わないものは出しっぱなしにすることを好まないので、さらに手狭な家で収納場所に限りがあることを考えると、省スペースで収納できるのは、個人的にポイントがかなり高いです。

専用のケースが付属。持ち運び時も安心
薄くて軽いので、使わない時は本棚などにも片付けられるのが便利

 ということで初めて買ったモバイルモニターでしたが、GeChicのM152Hは私にとっては仕事でもプライベートでもとってもちょうどいいチョイスになりました。

 もちろん皆さまの使い方によって最適解は変わってくると思います。私はM152Hを選びましたが、例えば持ち運びする機会が多いなら、もっと小さくて軽く、画面を縦置きにできる「M141E」もオススメです。ぜひ皆さまもお気に入りの1台を見つけてみてください。

M141Eは縦置きもできるモバイルモニター。仕事用のみで使う際はこちらもおすすめだそう

INTERNET Watch編集部員やライター陣が、実際に使ってオススメできると思ったテレワークグッズをリレー形式で紹介していく「テレワークグッズ・ミニレビュー」。もし今テレワークに困りごとを抱えているなら、解決するグッズが見つかるかも!? バックナンバーもぜひお楽しみください。