テレワークグッズ・ミニレビュー【特別編】
マルチディスプレイが持ち歩ける? オフィスや外出先だけじゃない、自宅でも使い倒せるモバイルモニターが便利すぎる!
老舗GeChicのOn-Lap M141Eは、細かな気配りが良!
- 提供:
- テックウインド株式会社
2024年11月22日 06:00
マルチディスプレイの便利さを知る人は多いと思うが、昨今増えているフリーアドレスのオフィスでは「外部モニターのある座席は一部だけ」という場合が多いようだ。
実は我が社のオフィスもそうなのだが、以前実施した読者アンケートでも、「外部モニターの座席は争奪戦……」といった声が多く、、なかなか画面まわりで苦労している読者が多いようだ。「だったら増やせばいい…」という話になるのだが、実は「外部モニターを置くとフロアの見通しが悪くなり、せっかくの出社なのにコミュニケーションが取りづらくなる」といった理由もあるという。つまり、単に数を増やせばいい、というものでもないようだ。
そこで提案したいのがモバイルモニターだ。
既に外出用として持っている、あるいは興味がある読者も多いと思うが、14~16インチ程度とコンパクトで軽いこれらの製品は、社内で使うにも最適で、最近はフリーアドレスのオフィスで貸し出し用として用意している企業もあったりする。
確かに、23インチの普通のモニターを社内で借りても「よっこらしょ」という持ち運びになるが、モバイルモニターならば手軽だし、接続もUSB Type-Cケーブル1本で電源供給と映像伝送をまとめてできる(PCとモニターが対応している必要があるが)。接続が楽なだけでなく、電源アダプターが要らないのがメリットだろう。
というわけで、今回は、筆者的にはコレは結構よさげ! オススメできそう!! と思っている、GeChicのモバイルモニター「On-Lap M141E」(以下M141E)について紹介していきたい。
モバイルモニターの老舗、GeChicのOn-Lapはかゆいところに手が届く
GeChicは台湾のメーカーで、モバイルモニターのメーカーとしては知る人ぞ知る老舗メーカーだ。日本ではテックウインドが扱っていて、国内法人での採用実績も豊富。リピートで導入している企業も少なくないという。
GeChicでは他にもさまざまなタイプのモバイルモニターを出していて、それぞれ特長があるのだが、このM141Eは、今年3月に登場した新モデル。GeChic歴代のモデルのいいとこ取りをしたような、バランスのいいモデルと言えるだろう。
まずサイズは14インチ。モバイルモニターとしては小さい部類に入るが、その分ノートPCが入るバッグであれば、収納に困ることはないだろう。また、14インチといってもアスペクト比は16:10(1920×1200ピクセル)と縦に長い。これは、A4サイズのファイルの閲覧もしやすいし、最近のノートPCでもよく使われるサイズなので、それと並べると言う意味でも勝手が良い。
実は差がつく「便利なコネクター配置」
GeChicの特長とも言えるのが、コネクターポートの配置だ。一般的にはモニターの側面にポートが並ぶものが多いが、M141Eを含む多くのGeChicモニターでは、挿したコネクターが背面に隠れるような形で、背面にポートが用意される。
実はこれが、他社にはない特長で、結構秀逸なのだ。というのも、モバイルノートPCを使う状況は作業スペースが広くないことも多く、さらに作業性を考えても、できればノートPCの画面のすぐ横に並べてモバイルモニターを配置したい。しかし一般的なモバイルモニターの場合、横からコネクターが飛び出すから邪魔なのだ。特に映像出力に対応したUSBケーブルはコネクター部が長く、さらにケーブルも太くて柔軟性も乏しいモノが多いので、余計に煩わしさを感じる。
その点、GeChicのモニターはPCの右側でも左側でもどちらにモバイルモニターを置いてもコネクターが邪魔にならない。さらにM141Eは縦置きもできるが、そうした場合もどちらを上にしても置けるし、ケーブルが上から飛び出すような形にもならない。モバイルモニターは軽い分、不安定なので、ケーブルの座りがいいというのはそれだけでメリットになる。
縦置きもカンタン
そしてこの縦置きできることこそ、筆者が特に気に入っているM141Eの特長だ。
モバイルモニターは数あれど、縦位置で置けるものは圧倒的に少ない。クイックリリース式のスタンドが縦横いずれの方向でも利用でき、追加のツールも不要で縦置きにできる。しかも縦置きでも角度調整が可能だ。
仕事によっては縦置きのメリットを感じない人もいるだろうが、リリースなどのPDF資料やWebサイト、またSlackなど、筆者の場合、縦位置画面のほうが効率がいいシーンは多い。
入力はUSB Type-CとマイクロHDMI
入力ポートはUSB Type-CとマイクロHDMIの2つ。USB Type-C接続の場合は、そこから同時に給電もできる。HDMI接続の場合は、別のDC INにUSB Type-Cで電源を供給する必要がある。HDMI接続を使う際は、マイクロHDMIに対応したケーブル(付属)などを別途持ち歩く必要があるが、Display Alt Mode対応のノートPCと繋ぐだけならUSB Type-Cケーブル一本で事足りる。「USB Type-Cが使えない状況ではHDMIが使える」というだけで十分だと思う。
スピーカー、バッテリーは非搭載で、タッチパネルにも対応していない。が、筆者の使い方では、ノートPCに繋いで使うのでスピーカーはいらないし、電源も不要だ。タッチパネルは欲しがる人もいるかもしれないが、筆者は普段使わないのでこちらも不要。その分696gという軽さが武器になるだろう。
とても便利な「クイックリリース式スタンド」
そして最後、かつ最大の特徴と言えるのが、クイックリリース式スタンドを外すことで、別売のさまざまなスタンドにワンタッチで着脱できること。
そのオプションの1つが、「M1S4 スタンド」。これを使うと、標準のスタンドではできない高さでモニターを設置できる。
ノートPCの上にモバイルモニターを配置した上下2画面や、他の外部モニターと高さをそろえた配置などが簡単にできるようになる。また、自宅に設置しておけば、モバイルモニターながら、外出時だけでなくテレワーク時にも外部モニターとして活用することができる。
フリーアドレスでも快適!「縦置き」「上下2画面」でも省スペースで使いやすい
というわけで実際に使ってみた。
14インチというサイズは、やはり小さくはあるが、ノートPCと組み合わせて使うのには便利に感じる部分も多い。特にベゼルが薄型で、ケーブルが背面にあることもあって、PCのすぐ横、あるいはM1S4スタンドなどを使ってすぐ上に画面を並べた場合に、ウインドウを画面間で移動したり、2画面に表示したときにサイズが変わらず勝手がいい。もちろん画面が少しでも大きい方が良いときもあるので、一概にとは言えないが、これはこれで便利だなと実感する。
そして、ケーブルが背面で刺さるのはやはり便利だ。
コネクターが横に出っ張ると、PCと並べるのにも置き方に妥協が必要になるが、背面にあるのでそれがない。特に縦置きしたときに上に飛び出ないのがいい。モバイルモニターは軽いので、高い位置にケーブルがあるとちょっと引っかけただけでも倒れることがあるが、その心配もない。
筆者としては、縦置きできるというのがものすごくメリットになる。例えばWeb会議の画面をノートPCで開きつつ、縦置きした画面でテキストエディタを開いてメモを取るとか、Webサイトで調べ物をするとか、短時間でぱっと情報にたどり着きたいときに、縦長の画面のほうが圧倒的に効率がいい。
オプションのM1S4 スタンドも組み合わせてみた。
弊社の場合そこまで隣の席との間隔はシビアではないが、PC以外にの資料などを広げたいとなると、14インチ画面が横に2枚並ぶのはそれなりに場所を取る。それが上下2画面にできるとスペース的にはかなりゆとりができる。
また、このレイアウトのメリットは、Web会議中に視線をあまりそらさずにいられるということだろう。聞く側ならいいが、自分がプレゼンする側の場合は、こうした上下2枚のレイアウトにできると、視線がそれほどそれず、相手に良い印象を与えられると思う。
自宅の仕事部屋でも使える!!モニターアームにもクイックに取り付け可能
続いて自宅でも使ってみた。
現在筆者宅では、正面に4Kの横置きモニター、左側にフルHDの縦置きモニター、そして右側にアーム式のノートPCスタンドを置いて、その画面を合わせた3画面で運用している。ただ、このノートPCの画面が、あまり有効に使えていない。
というのがやはり画面が横位置だから。Slackなどを表示するにも横位置だと表示できる情報量が少なく、Webサイトやテキストエディタを使うのにも同様。使えなくはないが、ちょっと残念で、とりあえず写真のフォルダを広げておくとか、かなり限定的な使い方になっていた。
そこで、このPCスタンドのアタッチメントを変えて、クイックリリースウォールマウントプレート VESA75を取り付けられるようにして、そこに縦位置でM141Eを取り付けるとこれがすごく快適になった。同じ14インチでも縦位置にできることで情報量が俄然増える。
しかも近眼の筆者には14インチというモニターサイズはやや小さく感じていたのだが、モニターアームなら、このモニターだけ手前に持ってくれば大丈夫。ノートPCを置いていた時は、キーボードなどもあってあまり近くには持って来られなかったが、モニターだけなら置き方も自在だ。文字を小さめにしてSlackを表示させつつ、画面をグッと手前に持ってくれば、情報量を多くしつつ近眼でも文字が読める。
テレワーク中だとSlackなどのチャットツールが主なコミュニケーション手段というケースは多いと思うが、このモニターにそれを常駐させるようにできれば、残りのモニターを作業用として使い倒せて作業効率はめちゃくちゃアップする。特にSlackは縦画面で表示させたほうが情報量が増えるのでありがたい。
しかも脱着は工具いらずでできるから、出社するときもテレワークの時もいつでもモニターを使い倒すことができる。出社の比率が低い人でも、これならば普段から活用することが可能だ。サイズも小さいので、もう1枚追加するのにも勝手がいい。
ダイニングでもどこでもマルチディスプレイ、2台のM141Eで3画面化!
最後にもうひとつ、2台のM141Eを繋いで試してみた。
というのも、筆者宅は自宅に仕事部屋が確保できているが、ダイニングなどで仕事しているという人も少なくない。そういった場合、仕事を終えたら片付けなければならないので、大きい外部モニターは置けないわけだ。しかしモバイルモニターなら片付ければコンパクトに片付けることができるというわけ。
しかもM141EはUSB Type-CとHDMIの2つの入力ポートを持つので、USB Type-CポートとHDMIポートを持つノートPCであれば、特にアダプターなどを使わずに2台同時接続も可能になるのだ。
筆者の使っているThinkPad T14の場合、USB Type-Cポートが2つあるが、USB Type-Cが電源ポートも兼ねているので、両方にモニターを繋ぐと電源が接続できない(バッテリーの分は稼働できるが)。しかしHDMIポートもあるので、そちらを使えば電源を繋ぎつつ3画面での運用ができる。
片付けるときも、専用ケースに入れればノートPCと重ねておけるから、収納スペースもコンパクト。今までテレワーク中は外部モニターは使えないと諦めていた人にもオススメだ。
オフィスの貸し出し用モニターだったら便利だろうなぁ……
実際に使って感じたのは、会社のフリーアドレスでこうしたモバイルモニターを貸し出すサービスがると便利だろうな、ということだ。
実は我が社では、モニターがある席とは別に、外部モニターの貸し出しも行っているのだが、スタンド付きの大きなモニターと、けっこうかさばる電源アダプターを抱えて持って歩くのは大変だし、カウンター席などだと、スペース的にもなかなかせまい。さらに保管場所的にもそれなりにスペースが必要なので、台数も限られる。
その点、M141Eであれば、当然だが持ち運びは簡単だ。ケースに入れておけば、移動中にぶつけて画面を傷つけるようなこともないし、M1S4 スタンドも貸し出したり、あるいはデスクに据え置きしておけば、上下2画面配置で、スペース的にも効率よく使うことができる。
オフィスに保管する上でも、M141Eはケースに入れてもA4ファイルと同程度の大きさだから、書棚やロッカーなどにも収納できる。IoT化したロッカーなどと組み合わせれば、無人での貸し出しも可能だろう。
従業員全員にモバイルモニターを持たせるのは難しくても、フリーアドレスの外部モニターのない席の分だけでも用意して、貸し出すようにすれば、移動中の破損も防げるし、それで従業員の作業効率が上がるのだから、企業にとっても投資する価値は十分にあると思う。
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