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子ども向けAIロボットメーカーが倒産、親は子どもに“死”を説明する義務を負わされる

 自閉症の子ども向けに作られたAIロボットがメーカーの倒産によって機能を停止することになり、波紋を呼んでいる。

 これはEmbodied社が販売していた799ドルのAI搭載ソーシャルロボット「Moxie」。クラウド上の大規模言語モデルを使用して会話を行うことができ、顔に表示される表情の豊かさなど親しみやすさが特徴だった。しかし同社が資金調達の失敗により倒産するということで、販売停止はもちろん、サポートや修理は全て打ち切られることになり、また、Moxie自身もクラウド接続に依存していることから数日以内に動作しなくなる可能性が高いという。同社サイトに掲載されたFAQによると、利用者には、直接のユーザーである子どもにこの事実を知らせるための、年齢に応じたサンプル文が送付されたとされており、すでにTikTokにはMoxieの“死”を親から知らされて泣き叫ぶ子どもの動画が投稿されているなど、波紋は広がっている。消費者保護団体は、この状況を追及するようFTCに働き掛けているとのことだが、この件を報じている海外メディア「Aftermath」いわく、「奇跡でも起こらない限り」死は免れえない状況だ。