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個人を特定可能なChatGPTのチャットログがGoogleにインデックスされていたと判明。機能ごと削除へ

 ChatGPTの一部のチャットログがGoogleにインデックスされ、検索でヒットする状態になっていたことが明らかになり、波紋を呼んでいる。

 これは海外メディア「Fast Company」が報じたもので、 Google検索の結果から数千件にも上るChatGPTのチャットログが見つかったという。ユーザーの身元を特定する情報は含まれていなかったものの、一部では、友人や家族との人間関係に関する具体的な記述をはじめとした個人情報が含まれており、「ユーザーを特定できる可能性がある」とFast Companyでは指摘。ChatGPTの設定の分かりづらさが原因で、意図せず公開状態になっていた可能性が高いとみられる。

 OpenAIのCISO(最高情報セキュリティ責任者)は、ユーザーがチャットの共有に同意した場合のみインデックスされる仕様であり、「もともと短期間の実験だった」と説明しているが。意図せずに共有してしまう危険を考慮してこの機能を削除するとともに、インデックスされたコンテンツの削除に着手したことを明らかにした。一方、AI倫理学者であるオックスフォード大学のCarissa Veliz氏はFast Companyの取材に対し、こうした「短命な」実験でさえ「問題」であり、「何らかの実験を行うことで誰が文句を言うか試す」というテクノロジー企業の姿勢を厳しく批判している。