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AIブームで大人気の「.ai」ドメイン、とある小島のドメインだった。リンク集が話題に

 AIブーム以前に存在した「.ai」ドメインのサイトを集めたリンク集が注目を集めている。

 「.ai」は、カリブ海に位置する小さな島、イギリス領アンギラの国別コードトップレベルドメイン(ccTLD)だ。人工知能とは何の関係もなかったのだが、近年のAIブームによって「.ai」ドメインの取得が世界中で激増。ブームの比較的初期にあたる2023年までで登録数は35万件を超え、アンギラに約3200万ドルの収入をもたらしているという。これはアンギラの2024年の年間総収入の20%を占めており、インフラ整備などに活用されているとのことだが、その影で忘れ去られようとしているのが、AIブーム以前の、地元に根ざしたサイトばかりだったころの「.ai」ドメインのサイトの数々。かつてのアンギラの雰囲気を残すこれらサイトのリンク集が発掘され、SNSで話題になっていた。といっても、このリンク集自体が2003年から更新されておらず、リンク先も多くは消滅しているのだが、現存しているページを探すこと自体が、真のアンギラの姿を探す旅のようになっているとして評判だ。

 ccTLDが本来の意図とは別に人気を博した例としては、トンガの「.to」やツバルの「.tv」が挙げられるが、このアンギラも島に多くの収入をもたらす一方で、その土地には関心が払われずに埋没していっているのは、どことなく悲しい。