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ISP加入者に聞いた「ルーター何使ってる?」調査の結果、ヤマハが第1位だった……いったいどちらの異世界ISPの話ですか!?

 株式会社インターリンクが、自社サービスの会員を対象にルーターの利用実態についてアンケート調査を実施。その結果を、11月11日の「Wi-Fiルーター見直しの日」に合わせて発表した。同社は「上級者向け(使う人のあまりいない)の特殊な(微妙な)サービスを提供する」ことをキャッチフレーズに掲げているISPだけに、一般家庭が属する世界とは少し異なる傾向が出ているようだ。

 この調査は今年2月3日~3月14日に行われたもので、536人からの有効回答を得ている。結果は以下のとおりで、「ルーターの選定基準として、『価格』よりも『接続の安定性』や『メーカーの信頼性』が重視される」「法人・個人を問わず、国産メーカーの支持が根強いことも判明した」とインターリンクでは指摘している。

ご利用中のルーターのメーカーを教えてください(複数選択可)

  1. ヤマハ:119人
  2. バッファロー:101人
  3. NTT東日本/NTT西日本:87人
  4. NECプラットフォームズ:79人
  5. TP-Link:60人
  6. アイ・オー・データ機器:21人
  7. エレコム:19人
  8. ASUS:10人
  • その他:216人
    Cisco、Fortinet、FortiGate、NETGEARなど

ご利用中のルーターの型番を教えてください(自由記述。未回答の115人を除く)

  1. NVR510(ヤマハ):24人
  2. RTX830(ヤマハ):18人
  3. RTX1210(ヤマハ):17人
  4. RTX1200(ヤマハ):11人
  5. RTX1300(ヤマハ):7人
  6. RTX810(ヤマハ):6人
    WN-AX1167GR2(アイ・オー・データ機器):6人
    WG2600HP3(NECプラットフォームズ):6人
    RT-500MI(NTT東日本/NTT西日本):6人
    PR-500KI(NTT東日本/NTT西日本):6人
  • その他:314人
    PR-S300NE(NTT東日本/NTT西日本)、WSR-3000AX4P(バッファロー)、WG2600HP3(NECプラットフォームズ)など

ルーターを選ぶ際に最も重視したポイントは何ですか?(複数選択可)

  1. 接続の安定性:295人
  2. メーカーの信頼性:257人
  3. 価格:226人
  4. 通信速度:204人
  5. セキュリティ機能:140人
  6. 設定の簡便さ:93人
  7. 最新の通信規格(Wi-Fi 6など)への対応:69人
  • その他:183人
    「他者のレビュー」「IPv6固定IP方式への対応」「VPNクライアントサーバー対応」「ひかり電話とセットだった」「メッシュWi-Fi」など

 確かにヤマハのルーター製品はSOHO・小規模拠点向けの法人市場で高いシェアがあり、今回の調査の回答者も法人契約ユーザーが一定割合いる点を差し引く必要はあるだろう。しかし、個人契約ユーザーが多数とみられる調査においてこうした結果が出ているのは、管理機能や「接続の安定性」などの面を重要視し、あえて法人向け製品を選択している個人ユーザーもいるところにはいるということで、“上級者向け”ISPならではなのかもしれない。一般家庭では今や一般的だろうWi-Fiルーターではなく、有線ルーターという点も興味深い。

 ところで、「Wi-Fiルーター見直しの日」は、安全にWi-Fiルーターを使用するために、年に1回は管理画面や最新ファームウェアの確認や、場合によってはサポート期間が終了したような古いWi-Fiルーターの買い替えも検討しましょう、ということを広く呼び掛ける趣旨で、本誌INTERNET Watchが2023年に日本記念日協会に登録申請して始めたものだ。11月11日なのは、Wi-Fiのアンテナが4本立っている様子にちなんでいる。

 有線ルーターのユーザーは関係なさそうに見えてしまうかもしれないが、定期的な確認・見直しが推奨されるのは同じこと。Wi-Fiではないルーターのユーザーもぜひ、この日にルーターの見直しを行ってほしい。

 実際、今回ランクインしているヤマハ製品の中にも、すでにファームウェアのサポートが終了した製品も含まれている(RTX810、RTX1200、RTX1210)。旧製品のユーザーは後継製品などへの切り替えを検討してみてはいかがだろうか。