自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!

【使いこなし編】第33回

モバイルWi-Fiルーターで「Rakuten UN-LIMIT」を使う(+F FS030W回線確認編)

 使いこなし編では、自宅Wi-Fiの電波状況を良くする方法を解説しているが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策で急きょ自宅でインターネット回線を用意しなくてはならない人に向け、特別編としてモバイル回線を使ってインターネット接続環境を構築する方法を解説している。回線工事を待つことなく、とにかく急いで導入したいときに、モバイル回線がとても重宝する。

コンパクトサイズのモバイルWi-Fiルーターである富士ソフト「+F FS030W」

 前回はコンパクトサイズのモバイルWi-Fiルーター富士ソフト「+F FS030W」が「Rakuten UN-LIMIT」のSIMカードを装着しただけで、自動でAPN設定もされて簡単に利用できた。

 ただ、+F FS030Wには、接続しているモバイル回線のバンドを表示する機能がないので、残念ながら現在接続されているのがRakuten UN-LIMIT回線なのか、auのローミング回線なのかを、その場で直接知る方法がない。このままだと、どちらの回線を使っているか手探りになってしまうので、今回は、この回線判別の方法を補足してみたい。

富士ソフト「+F FS030W」の設定画面で「Rakuten」回線に接続中の表示。接続中バンドの表示はないため、接続先がauローミング回線かどうかは判別できない

 SIMをスマホに挿入して回線に接続すれば、接続中の回線は簡単に判別できる。自宅で使うならスマホを使って電波状況をチェックをしておくといいだろう。

 まず最初は「My楽天モバイル」アプリを使う方法だ。ホーム画面に表示されるので、ここで接続先の回線種別を確認できる。このMy 楽天モバイルでは、おおよそのデータ使用量も表示できるので、+F FS030Wで少し通信させた後に[利用状況]から[国内ローミング]のデータ量をチェックし、ここが増えているならauローミング回線を使用していると判別できる。減っていなければ、Rakuten UN-LIMIT回線に接続中だ。

 もう1つは、回線チェックアプリを活用する方法だ。Androidでは「Network Cell Info Lite」というアプリを使うと、接続中のバンドをダイレクトに表示できる。起動して画面右上の「Band」が「3」ならRakuten UN-LIMIT回線、「18」ならauローミング回線へ接続していることを示している。

「My楽天モバイル」アプリでは、Rakuten UN-LIMIT回線エリアかどうかを判別できる
Rakuten UN-LIMITの回線エリアから外れると、このような表示に切り替わる
Androidでは「Network Cell Info Lite」が便利。Band 3ならRakuten UN-LIMIT回線につながっている
Band 18だとauローミング回線。参照するのは上段で、下段の表示は次の接続先候補だ

 iPhoneとiPadでは[*1]、Rakuten UN-LIMIT回線の利用はサポートされていないが、データ回線の接続は可能だ。回線チェックは、電話アプリで「*3001#12345#*」をダイヤルしてフィールドテストモードに入り、[Serving Cell Info]を開いて[Freq Band Indecator(freq_band_ind)]で接続バンドを確認できる。

iPhoneでは電話アプリで「*3001#12345#*」をダイヤルしフィールドテストモードに入る
[Serving Cell Info]から[Freq Band Indecator]で接続バンドを確認できる。なお、この画面はNTTドコモのSIMでの表示例

 自宅のみで使うのであれば、あらかじめ上記の方法で回線の状況をチェックしてから使うといいだろう。

[*1]……全ての機種で利用できるわけではない。利用できる機種かどうかは、ご利用製品の対応状況確認(楽天モバイル)から確認できる

 もう1つの方法として考えられるのが、+F FS030に接続したスマホで回線速度をチェックして判別するものだ。主に自宅以外の場所に移動して使うときに活用して欲しい。

 先ほどのMy 楽天モバイルアプリ[*2]でホーム画面を表示させ、[データ制限モード]のスイッチをオンにしておこう。これによりauローミング回線の速度が1Mbpsに制限されて5GBの容量を消費しなくなる。

[*2]……My楽天モバイルには、ウェブブラウザーでもアクセス可能。ここからログインすれば、同様の画面が表示される

 この状態にしておいてから、利用する場所で回線速度テストを実行すれば、auローミング回線エリアでは1Mbps近辺となる一方で、Rakuten UN-LIMIT回線エリアでは遅くても10~20Mbps以上のダウンロード速度になるはずだ[*3]

[*3]……スマホにSIMを入れて回線速度を計測をすると、モバイルルーター経由より高速で、回線が空いていれば60Mbps超えをマークしたこともある。エリア内であれば、Rakuten UN-LIMITは現在かなり快適なモバイル回線と言えるだろう

 明らかな差が出るので、間接的ではあるが現在接続している回線を判別することができる。ただし、回線が混んでいたりすると、Rakuten UN-LIMITエリアでも低速になることもあり得るので、あくまでも目安としてのものだ。なお、回線速度テストでは、データ通信量を意外と消費するので、あまり何度もやらないように気を付けよう。

[データ制限モード]のスイッチをオンにしておく
この状態でauローミングエリアだと1Mbps前後のダウンロード速度[*4]

[*4]……この利用法でSpeedtest by Ooklaを使う場合、サーバーで楽天モバイルを選ばないようにする。データ制限モードの速度に制限がかからなくなってしまう

 このようにデータ制限モードにしておけば、意図せずにauローミング回線を使用してもデータ容量を減らしてしまうことがないので安心だ。どうしてもauローミング回線エリアで速度は必要なときのみ、データ制限モードをオフに切り替えて使うといいだろう。

Rakuten UN-LIMITエリアなら、速度はおおよそ20Mbpsを超えるので、回線を判別できるはずだ
なお、スマホで直接通信したRakuten UN-LIMITの回線はさらに高速だ

 ただ、今回紹介した回線確認の方法をチェックしていたところ、+F FS030Wでは、Rakuten UN-LIMIT回線エリア内であってもauローミング回線に接続してしまっているケースが多く見受けられた。たまたま接続が安定していないエリアなのかもしれないが、次回はそのような状況になったときの対処法を見ていくことにしよう。

今回の教訓(ポイント)

楽天モバイルのRakuten UN-LIMIT回線は、スマホでエリアのバンド接続状況をチェックできる
「データ制限モード」に切り替えて回線速度で判別させる手法も

「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ! 使いこなし編」連載記事一覧

「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!」連載記事一覧

村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。