趣味のインターネット地図ウォッチ

地図・位置情報ファン&業界人は必見、合同展示会「ジオ展2018」4月20日開催

今年は17社と11団体が出展、就活生向けの会社紹介イベントも実施

 空間情報を軸とする“ジオ”ビジネス企業の合同展示会「ジオ展2018」が4月20日、TKPガーデンシティ渋谷(東京都渋谷区)内で開催される。入場料は無料で、詳細ページに申し込みフォームがあるほか、混んでいなければ直接現地に行っても入場できる。

 ジオ展は、2016年11月に6社が参加して第1回を開催し、2017年4月に16社が参加して第2回を開催。3回目となる今回は、出展企業17社に加えて、大学の研究室やNPO法人など11団体も参加する。

 参加するのは、インクリメントP株式会社やNTT空間情報株式会社など地図データを扱う企業のほか、株式会社ナビタイムジャパンや株式会社ヴァル研究所、ジョルダン株式会社など経路検索サービスを提供する企業、位置情報を活用した業務支援システムや屋内測位ソリューションなどを提供するマルティスープ株式会社、Google Maps API Premium Planの販売などを行う株式会社ゴーガ、地図アプリ「Yahoo! MAP」やナビアプリ「Yahoo! カーナビ」を提供するヤフー株式会社、OpenStreetMapを独自スタイルで提供する株式会社MIERUNEなど、地理空間情報に関わるさまざまな企業が集結する。

 今年初めて出展する企業としては、公共団体や民間企業など幅広い分野にGIS(地理情報システム)を提供する株式会社インフォマティクス、全国21万の大字町丁目を居住者の特性で分類したライフスタイルデータ「Geodemo」を提供するジオマーケティング株式会社、位置情報を活用した広告・分析サービスを提供する株式会社ブログウォッチャー、映像がそのまま3D地図になる「CVテクノロジー」で事業展開するアクアコスモス株式会社、3Dデータをもとに立体模型の製作を行う株式会社ニシムラ精密地形模型など、多彩な顔ぶれが加わる。

 また、タクシー配車アプリ「タクベル」などのオートモーティブ事業を展開する株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)や、各種Googleソリューションをワンストップで提供する株式会社電算システム、独自のVR制作ツール「Flic360Make」を提供するLIFE STYLE株式会社など、地図・位置情報の分野以外の企業も出展する。

「ブログウォッチャー」のウェブサイト
タクシー配車アプリ「タクベル」

 さらに、今年は大学の研究室やNPO法人の出展者数も増加した。青山学院大学の地球社会共生学部にて空間情報を担当するとともに、ドローンを活用した市民参加型救援隊「ドローンバード」プロジェクトを推進しているNPO法人クライシスマッパーズジャパンの代表理事である古橋大地教授の研究室、位置情報サービス研究機構(Lisra)の代表理事を務める名古屋大学の河口信夫教授の研究室、国土交通省が設置した「バス情報の効率的な収集・共有に向けた検討会」の座長であり、“公共交通とIT”をテーマに研究を行っている伊藤昌毅氏(東京大学・瀬崎研究室)なども出展する。

 また、ウェブ地図サービス「地理院地図」を提供する国土地理院や、OpenStreetMap(OSM)の活動を支えるThe OpenStreetMap Foundation Japan(OSMFJ)、古地図や絵地図を歪めることなく正確な地図と連携させることが可能なオープンソースプラットフォーム「Maplat」を推進しているエンジニアの大塚恒平氏、明治初期から中期に作成された「迅速測図」と現代地図を比較できる「歴史的農業環境閲覧システム」を提供する農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)、宮城県石巻市でIT技術者の育成に取り組む一般社団法人イトナブ石巻も参加する。

 さらに、日本で唯一のGISの専門誌である「GIS NEXT」も出展する。メディアの出展は今回が初めてとなる。このほかに筆者も参加し、弊誌連載「趣味のインターネット地図ウォッチ」などのPRを行う予定だ。

「地理院地図」

 これに加えて、13時30分からは、就活生向けの採用イベントとして、出展企業から各社の採用についての企業紹介や会社説明が行われるとともに、パネルディスカッションも行われる。

 地図・位置情報ソリューションの定番製品・サービスから、広告・文責サービス、VR製作ツール、立体地形模型など幅広いジオ関連の最新事情にも触れられるので、地図・位置情報ソリューションを導入予定の企業のほか、ジオ業界への就職を検討している学生なども訪れてみてほしい。

片岡 義明

フリーランスライター。ITの中でも特に地図や位置情報に関することを中心テーマとして取り組んでおり、インターネットの地図サイトから測位システム、ナビゲーションデバイス、法人向け地図ソリューション、紙地図、オープンデータなど幅広い地図・位置情報関連トピックを追っている。測量士。インプレスR&Dから書籍「こんなにスゴイ!地図作りの現場」、共著書「位置情報ビッグデータ」「アイデアソンとハッカソンで未来をつくろう」が発売。