テレワークグッズ・ミニレビュー

第21回

Ankerの“手のひらサイズ”充電器がノートPCも充電できて便利すぎる

 新型コロナの影響で、テレワークを余儀なくされている読者も多いだろう。かく言うINTERNET Watch編集部でもそれは同じ。それぞれの住環境の中で、テレワーク環境をより改善すべく日々工夫を凝らしている。そこでこの連載では、そんなスタッフが実際に使ってオススメできると思ったテレワークグッズのレビューをリレー形式で紹介していく。


オンライン会議の多い日に電源アダプターを忘れた

 コロナ禍以降、会社からは原則リモートワークを命じられ、同時に全社フリーアドレス化のために、編集部に置いていた機材や資料、私物などは全て撤収することになった。

 しかし、自宅隣のマンションの解体工事が始まってしまい、結局は会社には事情を説明して許可を得た上で、交通機関が混雑する時間帯を避けたオフピーク通勤で毎日ではないが出社している状態だ。

 フリーアドレス化によって私物を毎回持ち運ぶ必要があるが、ノートPCに付属する純正アダプターは自宅でも使っているため、出社時にはコンセントから外してリュックに入れる作業を毎回行っていた。大した作業ではないものの、いつか忘れて困らないように職場用の充電器を用意しよう……と思った矢先、よりによってオンライン会議の多い日にやらかしてしまった。

 オンライン会議では映像や音声の送受信でバッテリーの減りがより早くなるため、連続して会議が行われたその日は最後まで気が気でなかった。結局、バッテリーはなんとか耐えてくれたが、その後の作業を行う分までは全く足りなかったため、近くの秋葉原の家電量販店に直行することに。

ノートPCに付属していた純正アダプター。本体サイズは約110×47×31mm(幅×奥行き×高さ)

どうせなら本体が小さく他の端末も充電できるものが欲しい

 使用しているノートPCはUSB PD(Power Delivery)による充電に対応しているため、どうせ買うなら純正アダプターよりも入手しやすく小型で、他の端末の充電にも利用できるものが良い。

 これまで、iPhoneやiPadなどの充電には「Anker PowerPort III Nano 20W」を使用していたが、最大20W出力対応でありながら、プラグ部を除けば一辺約27mm、重さは30gと指でつまめてしまうその小ささと軽さに感激していた。そのため、同じAnkerの製品ということで、今夏に発売された新製品の 「Anker Nano II 65W」 に注目していた。

 Anker Nano II 65Wは最大65W出力対応の製品だが、電源ICと回路設計を刷新した独自技術「Anker GaN II」を採用することで、サイズは約44×36×42mmと非常に小さく、これを1つ持っているだけで手持ちのあらゆる端末の充電ができる。職場で使うレノボ製ノートPCにも対応しており、当日は家電量販店にも在庫があったため、今回はこの製品を購入することに決めた。

今回購入したのは「Anker Nano II 65W」。手のひらにおさまるほど小さい

 スペックは把握していたものの、実物を手に取って「この小ささでノートPCを充電できるのか!?」と改めて驚いた。手のひらにおさまるサイズで、プラグも折りたたみ可能、USB Type-Cケーブルと一緒に持ち運んでも純正アダプターより本体がかさばらないのが嬉しい。

iPhoneやiPad用に購入していた「Anker PowerPort III Nano 20W」の小ささにも感激していたが、Anker Nano II 65Wはこの小ささでノートPCを充電できるのが嬉しい
Anker PowerPort III Nano 20Wとは異なり、プラグは折りたたむことができる
純正アダプターより厚みがややあるが、指でつまめるサイズに小型化されている

 65W対応のAnkerの充電器はこのほかにも「Anker PowerPort III 65W Pod」が昨年発売されており、編集部の他のスタッフがレビュー記事を執筆しているが、この製品はサイズが約66×29×45mmと、コンセントに挿したときの本体の出っ張りがやや目立つ。スタッフから実物を借りて比較してみたが、発売から1年経っただけで、Anker Nano II 65Wは幅が少し大きくなるものの、出っ張りの問題は解消されている。

編集部のスタッフが使っているAnker PowerPort III 65W Pod(左)とAnker Nano II 65W
コンセントに挿してみるとやはり出っ張り方に大きな差が出てくる

出社時には欠かせない一品に

 ノートPCと繋ぐためのUSB Type-Cケーブルが別途必要だが、今回は店頭に在庫があった、最大5A/100Wの電源供給に対応するミヨシの「UPD-230/BK」を購入した。安全な高速充電を実現するための「eMarker」を内蔵しており、eMarker内蔵側のコネクターは赤くなっているため、あらゆるケーブルが混在するバッグの中でも見分けがつきやすい。

 職場では場所によっては作業机から離れた床にコンセントが設置されているため、ケーブルの長さに関しては、約2.8mでちょうどいい長さだった純正アダプターと近い3mのものを選んだ。これなら自分の使い方ではどこに行っても困ることがない。

eMarker内蔵の「UPD-230/BK」
コネクターもしっかりとはまっており、簡単にケーブルが抜けるようなこともなかった

 重量を比較したところ、純正アダプターの333gに対してAnker充電器+USBケーブルでは282gだった。ケーブルが0.2m長くなっても51g軽くなり、充電器の本体が小さくなった分だけリュックの中のスペースにも余裕が出ている。

純正アダプター(左)とAnkerの充電器+USBケーブル(右)
机の上にコンセントがあれば便利だが、そうでないケースが多いため長めのUSBケーブルを選択した

 普段からノートPC以外にスマートフォンやタブレット、卓上扇風機用のPCファン(関連記事『「最強の卓上扇風機」を作ってみたら最高だった』参照)、各種ケーブル類やガジェット、書類などがリュックに入っているため、少しでも本体サイズが小さいのは助かる。

 今はリュックの中に常に入れており職場で活躍中だ。これまでは別の端末を充電するための充電器も用意していたが、充電速度の点から見てもAnker Nano II 65Wのみに今は絞っている。

 ノートPCの純正アダプターは未だに自宅で使っているが、本体を床に置いているため邪魔に感じたり、職場で使うよりもケーブルの長さが必要以上に長く感じることもある。Anker Nano II 65Wであれば、本体は邪魔にならず、ケーブルも用途にあった長さに切り替えることができるので、予備にもう1つ買うのもありかもしれない。

 手のひらサイズでありながら手持ちのあらゆる端末が充電できるのは非常に便利で、出社時には絶対に欠かせない一品となった。