テレワークグッズ・ミニレビュー

第42回

骨伝導イヤホンをオンライン会議に使ったら意外と快適!! マイクの音質もいいし会議が続いても疲れない

この2年間にオンライン会議に用いたデバイスの変遷

 オンライン会議が増えたのは今さらの話だろう。コロナ禍のはじまった2020年のころは、手持ちの簡易的なマイクを搭載した有線イヤホンをPCに直結して使い始めたものだ。

テレワークが定着した昨今、INTERNET Watchの編集部員も、それぞれのテレワーク環境を改善すべく工夫を凝らしている。この連載では、そんなスタッフが実際に使ってオススメできると思ったテレワークグッズのレビューをリレー形式で紹介。今回は、Web会議用デバイスとしての骨伝導イヤホンをレビューする。

 これは、2015年頃に購入した「Piston Gold」というベリリウムを使ったXiaomiのダイナミックイヤホン。価格を考えれば高音質で、それなりに気に入っていたが、基本的にはTWSを常用していたので、あくまで電池切れ時の予備として使っていた。

Xiaomiのダイナミックイヤホン「Piston Gold」。軽量で、手元のボタンでミュートや音量調整ができたりと便利。Amazon.co.jpでは現在、1MOREのブランドで大変良く似たイヤホンが販売中。当時はOEMだったのだろうか?

 ただ、古い製品でもあり、マイクの音質や集音性に難があったこともあって、製品を物色し、BoseのBluetoothサングラス「Bose Frames Alto」を購入してみた。

 これにJINSで度付きレンズを入れ、オンライン会議はもちろん、仕事中に音楽を聴いたりしながらメガネとしても使っていた。音漏れもなく、音質面も含めて特に不満はなかったのだが、この製品、ヒンジ部のフラットケーブルの耐久性に難があったのか、使い続けているうちに断線気味となり、あるとき片方から音が出なくなり、しばらくするともう片方も断線してしまったのだ。

BoseのBluetoothサングラス「Bose Frames Alto」

 その後、応急的にPiston Goldに一時戻ったのち、今度はEm-Techのネックバンドスピーカー「MY THEATER EM-W100」をオンライン会議に使ってみたのが、このときの話。この製品はシャープやケンウッド、JVCなどからもほぼ同仕様の製品が発売されている。

Em-Techのネックバンドスピーカー「MY THEATER EM-W100」

 ただ、その後になぜかBluetooth接続での音声に遅延が目立ちはじめ(オンライン会議に使っていたタブレットのOSアップデートがきっかけだったような気もする)、次なるデバイスとして、現在も使い続けているのが、AfterShokz改めShokzの骨伝導イヤホン「OpenMove」だ。グレー、ホワイト、ブルー、ピンクの4色のうち、グレーを購入した。

Shokzの骨伝導イヤホン「OpenMove」。いつぞやのAmazonタイムセールで購入

 実際に使ってみたところ、人の声が聞こえさえすればいいオンライン会議においては音質も十分。音声の遅延についても、「EM-W100」から切り替えた直後の編集部会議での声を聞いたところ。前の状態からかなり改善したようだった。

 そしてこの製品、製品仕様のページなどでも、特にマイクについて詳しくは触れられていないのだが、一応デュアルノイズキャンセリングマイクを搭載している。マイクの音質も、OpenMoveを使っていて、こちらの発話が聞き取りにくいといった指摘を受けた経験は、これまでにない。

 また、イヤホンやヘッドホンのように耳をふさがず側圧もそれほど強くなく、重量も29gと軽量なため、会議が連続して数時間装着し続けていても不快感がほとんどない。

 USB Type-Cから、手持ちのスマホ用環境でそのまま充電できる点もメリットだ。バッテリーによる最大駆動時間は6時間なので、朝から晩まで会議が続くような人でなければバッテリー切れの心配もないだろう。

充電はUSB-Type C(左)なので、ネックスピーカーのmicroUSB(中)や、専用ケーブルが必要なBoseのBluetoothメガネ(右)と比べ、汎用性が高い

 ついでに言えば、耳をふさがないので、周囲の音が聞こえることもメリット。IP55の防塵・防水対応でもあり、ジムワークやクロスバイクといった汗をかく運動のシーンで使っても安心だった。

 ただ、音楽再生での音質は“ながら聴き”なら、といった程度。ここに出てきた4つのデバイスでは、一番古いPiston Goldが、最も高音質かもしれない。