急遽テレワーク導入!の顛末記
「簡易NASやノートPCの負荷軽減にスマートプラグを使ってみた」――急遽テレワークを導入した中小企業の顛末記(182)
自動化の設定で指定の時間に電源をON/OFFさせる
2024年4月8日 07:00
以前は会社のデスクトップPCを遠隔起動するのにスマートプラグ「Gosund(ゴウサンド) WP6-1」を使っていたが、ノートPCに交換したことで、この方法が使えなくなってしまった。おかげで、スマートプラグの使い道が宙に浮いている。
……この記事を書いている時点で、新型コロナが5類に移行されて333日が過ぎた。
私が勤めている新宿にある中小企業では現在、各スタッフが可能な範囲でリモートによる業務を行っている。その中で、今回はスマートプラグのテレワークにおける使い道を考えてみた。
4月1日(月):会社のスマートプラグの使い道がなくなった!
以前に使っていた会社のデスクトップPCには、停電からの復旧時に電源を自動で入れる機能があったので、スマートプラグを使ってコンセントからの電力供給を遠隔操作でコントロール。一度電力供給をOFFにして、しばらく経ってから再度電力を供給することで、デスクトップPCの電源を自宅などからONにしていた。
ただ、昨年にPCの入れ替えがあり、以降は会社ではノートPCを使うようになった。このノートPCには一般に停電からの復旧機能が用意されていないので、これまでのようにスマートプラグを使った電源の遠隔操作は行えない。結局、「Amazon Echo」で代用することにしたが、そのせいでスマートプラグの使い道が無くなってしまった。このままではもったいないので、テレワークの役に立てる方法を考えてみたいと思う。
4月2日(火):電源が入りっぱなしだと困るモノといえば……
会社と自宅のPC環境を見直すことで、スマートプラグの有効的な活用法が見えてきた。まずは、自宅についてだが、ルーターにHDDを繋いで運用している簡易NASを、スマートプラグに接続するというのはありそうだ。というのも、この簡易NASは基本的に電源ONで起動しっぱなしなので、部屋が静かな時には、ファンの作動音がうるさく感じてしまう。また、電源が入りっぱなしということは、HDDへの負荷も気になるところだ。
NASというのは常時起動しているからこそ使い勝手が良い面もあるが……、必要な時だけ電源ONにするというのも、保存したデータの内容次第ではアリかもしれない。
一方、会社ではノートPCの電源をスマートプラグに接続するのもアリだろう。このノートPCは自宅からリモート接続して操作することも多いため、電源ケーブルを挿しっぱなしにしているが、常にフル充電での運用となるためバッテリーへの負荷が気になっていた。
この状況を改善するとなると、遠隔操作の時だけスマートプラグの電源をONにして、作業が終わったら電源をOFFに。さらに、会社で直接操作をしている時は、普段は電源をOFFにしておいて、バッテリー残量が減ってきたら電源をONにするという使い方が考えられる。ただ、こういう操作を手動でしていると、うっかりスマートプラグの電源を入れ忘れて、バッテリー残量が無くなるのが怖いので、何らかのルールを決めておく方が良いだろう。
なお、筆者は会社と自宅のそれぞれで、PCをマルチディスプレイ環境で運用しているのだが、以前にリモートデスクトップにおける通信量を計測した際に、複数台のディスプレイを繋いでいると通信量が跳ね上がった。こういう時に、遠隔操作でディスプレイの電源が切れれば、通信量を節約できそうだ。
4月3日(水):専用アプリで電源のON/OFFを自動化する
昨日はスマートプラグの使い道を色々と考えてみたが、手動で電源のON/OFFをしていると、うっかり電源を消しっぱなしにしてしまうのが怖い。電源が入っていないと、簡易NASは自動バックアップができないし、ノートPCのバッテリーが無くなれば遠隔操作も不可能だ。
スマートプラグの多くは専用のアプリが用意されており、電源のON/OFFを自動化できる。筆者が利用している製品も、場所や時間をトリガーに電源状態を管理できたので、“バックアップの時間に合わせて1時間だけ簡易NASの電源を入れる”、“就業時間に合わせて会社にあるノートPCの電源をON/OFFする”というように、自動化の設定をしておいた方が良いだろう。
PCの周辺環境を見直すことで、疑似Wake on LAN以外にもスマートプラグの使い道があることが分かった。今回余ったプラグは1つしかないので、Amazonのセールなどでお得に買えるタイミングがあれば、必要な分だけ追加購入しても良さそうだ。
とある中小企業に勤める会社員、飛田氏による体当たりレポート「急遽テレワークを導入した中小企業の顛末記」。バックナンバーもぜひお楽しみください。