いまさら聞けない!? ちかごろ話題のサービス・アプリをさくっと解説

送料無料で最短2時間30分! 攻めの配送サービス「ヨドバシエクストリーム」

「ヨドバシエクストリーム(Yodobashi Xtreme)」。対象エリアではウェブサイトの右側に表示が現れます
サービス名ヨドバシエクストリーム(Yodobashi Xtreme)
サービス開始日2016年9月15日
運営会社名株式会社ヨドバシカメラ
料金対象地域は無料
登録必要
URLhttp://www.yodobashi.com/

 一人暮らしをしていて、風邪や二日酔いなどの体調不良で起き上がれないとき、誰かに薬や食料品の配達を頼みたいことがありますね。もしかしたら、ヨドバシカメラがそんなシングルの強い味方になってくれるかもしれません。

100%自社配送で、最短2時間30分を実現

 2016年9月15日、家電量販店のヨドバシカメラが、新しい配送サービス「ヨドバシエクストリーム(Yodobashi Xtreme)」をスタートさせました。2015年2月から、東京都内一部地域を対象に試験的に実施していた当日お届けサービス「ヨドバシエクスプレスメール便」の対象地域を拡張し、内容を充実させたものです。

 東京都23区全域および武蔵野市・三鷹市・調布市・狛江市の一部を対象に、最短で2時間30分で荷物を届けるという即日配達サービスです。しかも配送料は無料。配達開始時には到着予定時間を1分単位で顧客に知らせてくれるほか、不在でも24時間再配達に対応するコールセンターを用意。対象地域は今後、順次拡張されていくそうです。

9月15日にサービスを開始

 対象商品は、ヨドバシカメラの公式通販サイト「ヨドバシ・ドット・コム」の取り扱い商品約456万品目のうち約43万品目。ユーザー登録をしておけば、対象地域では標準の配送オプションがこの「ヨドバシエクストリーム」設定になるようです。

 これまでの「ヨドバシエクスプレスメール便」では配送時間は最短6時間以内でしたが、さらに約半分まで短縮されました。配送スピードアップのために、対象地域の13カ所に専用サービス拠点を開設し、約300台の配達サービス車両と地域専任担当者が配送を担当します。

「ヨドバシ・ドット・コム」とは

「ヨドバシ・ドット・コム」は家電だけでなく日用品や生鮮野菜まで扱うように

 ヨドバシ・ドット・コムとは、ヨドバシカメラの公式通販サイトです。1998年に「パーソナルストア」として、まずは8000点からスタートしました。2011年9月6日に大型家電の当日配送・設置・リサイクル回収に対応。2014年5月には釣り具、2014年6月には生鮮野菜の販売も開始。2014年8月には医薬品の取り扱いも始め、取り扱い品目は約300万品目に拡充しています。2015年3月には電子書籍ストアをオープン。2015年6月25日にはヨドバシカメラ店舗のサービスをほぼ完全に統合し、「ネットで注文、店舗で受け取り」といった使い方も可能になりました。

 現在の取り扱いカテゴリーは、パソコン、家電、AV機器、ベビー・おもちゃ・ホビー、時計・ジュエリー、カメラ、携帯電話・スマートフォン、アウトドア・スポーツ用品、ホーム&キッチン・ペット、ゲーム、書籍、電子書籍、食品&飲料、ヘルス&ビューティー、文房具・オフィス用品、ファッション・バッグ、メモリーカード・記録メディア、DIY・工具、DVD・ブルーレイソフト、オーディオソフト、カー&バイク用品、電球・蛍光灯、電池・充電池の23ジャンル。

 実店舗とオンラインが統合されており、ポイントも共通なので、店舗をショールーム扱いしても全く問題ないというのもいいところ。ヨドバシ・ドット・コムで見つけた商品を最寄りの店舗まで見に行き、熟考の末に帰宅後オンラインで注文、という買い方もできるところが大きな魅力です。

ヨドバシエクストリームを選ぶもよし、店舗受け取りにするもよし

「ヨドバシエクスプレスメール便」とは

 そんなヨドバシ・ドット・コムの大きな魅力となっていたのが、商品の価格にかかわらず配送料は無料で、最短6時間以内に配送するヨドバシエクスプレスメール便です。

 当初のサービスエリアは、東京都中野区を中心に、新宿区、杉並区全域くらいだったものが、2015年2月に武蔵野市や三鷹市など東京西部で正式にスタートしました。筆者は中野区近くに住んでいるせいか、過去のメールによれば、2014年7月からさりげなく利用できていたようです。

 配達員は専用のウェアをまとい、専用車で移動しています。メール便なので基本的にはポスト投函なのですが、配送に関するメールでどれくらいで届くかが分かる上、ポストに入らないときにはちゃんとチャイムを鳴らしてくれるので助かります。いずれも受領印は不要。荷物を受け取ったあと、すぐに配送済みのメールが届きます。

 指定日配達は、決済確認が早いクレジットカードか、全額ポイント充当での支払いのみという条件はありますが、「配達料金無料でご注文当日お届け」は日本全国人口カバー率は75.04%(http://www.yodobashi.com/ec/support/service/yodobashi_com/index.html)というから驚きです。

 寝る前に注文したら起床後に届くなどして、「え? もう来たの!?」と驚くことも多々ありました。ヨドバシエクスプレスメール便の時点でその丁寧さに感心していましたが、それが新サービスでは“エクストリーム”のレベルに到達するというわけですね。

特別な申し込みは不要

 利用するために申し込みなど特別な手続きは不要。対象エリアに住んでいると、ログインすることで商品を配送可能時刻で絞り込めるようになるようです。スライダーにより、最短で届けてもらえるものから選べますが、「2時間半で届くもの」といった選び方はできないようです。また、検索の絞り込みで待たされることもありました。

ジャンルを指定したり検索することで、ヨドバシエクストリームサービス便のお届け時間絞り込みバーが現れます

 配送時間は、交通事情や天候の都合にも影響を受けるため、どちらかというと「最短2時間半で届くこともある」くらいで考えていたほうがいいかもしれません。

 ライバルは、税込890円で1時間以内配送、2時間配送は無料をうたうAmazon.co.jpの「Prime Now」(http://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/trendsv/747286.html)でしょう。Prime Nowはもともと年会費を払うプライム会員向けのサービスで、合計金額2500円以上という条件付き。対するヨドバシエクストリームは全ユーザーが対象で、購入金額に制限はありません。すべての商品が対象というわけではありませんが、確かにこれはエクストリームと言えそうです。

配達会社やサービスも指定できますが、特にこだわりがなければ「指定なし」で問題なさそうです

 真夜中にパソコンが壊れた、ハードディスクが飛んだ、プリンターのインクが切れて印刷が滞った、体調不良でコンビニにも行けないといった状況では、スピーディな配送は本当に助かりますね。ただし、現在はまだ対象エリアが限られていることや、検索にヒットはするものの、取り扱い期限が切れていて購入できない商品も見られるため、今後は対象エリアと品数の差を詰めていって欲しいところです。

すずまり

プログラマからISPの営業企画、ウェブデザイナーを経て、現在はIT系から家電関連まで、 全身を駆使してレポートする雑食性のフリーライターに。主な著書に「Facebook仕事便利帳」「iPhone 4 仕事便利帳」(ソフトバンククリエイティブ)など。 睡眠改善インストラクター、睡眠環境診断士(初級)。