vProの匠
【vPro導入記 第1話】今のPC管理、限界かもしれない……
「もう無理!」な時、どうしたらいい?
- 提供:
- インテル株式会社
2023年4月21日 06:00
2023年4月、初めて緊急事態宣言が発出されたあの日から、気がつけば3年が経過した。当時、急ぎテレワークのために導入したPCなどにも、そろそろ評価やリプレイスのシーズンが訪れている。
- 第1話:「もう無理!」な時、どうしたらいい?
- 第2話:現場に聞いたら「PCリプレイスが面倒くさい」と言われたけども………
- 第3話:では、会社をどう説得するか?
東京に本社を持つとある製造業の会社でも、情シスのIさんが今まさに上長に提出する提案書の制作に追われていた。同社では生産部門を外注していることから、500人程度の社員が基本はテレワークで、たまに出社する際にはフリーアドレスのオフィスで業務を行っている。
その中で、業務用PCやメールや各種クラウドサービスなどの情報システムを滞りなく運用し、また日々、飛び込んでくる問い合わせに対応するのがIさんのポジションだ。
- 社員500名
- テレワーク実施中(出社率30%)
- フリーアドレス導入済
- 東京に本社を持つ製造業の中堅企業。生産部門をほぼ外注していたこともあり、コロナ禍にあって、いち早くテレワークを導入できた。国内および海外に複数の子会社があり、情報システム部は本社に設置されている。
とはいえ、会社でテレワークが実施されてから、Iさんの業務は複雑かつ多忙を極めていた。
- 「ビデオ会議に参加しようとしたら、カメラが映らない」
→多いのは「シャッター閉じてた」だけど、この前はなぜかBIOSでオフになって人もいたな… - 「オフィスのディスプレイにケーブルを挿したら、画面が映らなくなった」
→何かの接触不良だろうか、電源問題だろうか…… - 「自宅のWi-Fiがつながらない」
→できれば、それは自分で何とかしてほしい…… - 「会社のサーバーに繋がらない」
→経路のどこが問題なんだろう…… - 「変なマークが消えないんだけど」
→WindowsUpdateのトラブルね……。教えてくれたのはうれしいけど、どうしよう。
テレワーク中の社員に「PCが壊れた」と言われれば、電話やメールで状況を聞きながら対策を伝え、持ち主に対応してもらうしかないが、それでも大抵、PCは動かない。結局、正しい操作にたどりつくまで、説明を変え、何往復もやりとりをする……、そんなことも頻繁にある。1件あたりの作業負担もかなりのものだし、「働き方の多様化」の結果、その数も増える一方だ。
「会社で現物を見るのが早い」を抜け出さなくては……
結局、「会社で現物を見るのが早い」となり、PCを送るなり、持ってきてもらうなりして、Iさん含めた情シスの面々は、今日も大半が出社中。……他のフロアはほとんど空で、週に1~2日しか出社していない状況だったが。
一時は、無償のリモートデスクトップソフトを使った管理も試していたが、社外サーバーを経由するなどのセキュリティリスクがあり、結局断念。「メンテナンスや問い合わせの対応が簡単そう」という理由で、一部の部署でシンクライアントもテスト導入しているが、こちらは処理性能やレイテンシが問題で、つい先日のミーティングで「苦戦している」という話が出てきたばかり。
とはいえ、この課題を放置していたら「忙しい毎日を回す」仕事が永遠に続き、社内の情報システムは永遠に改善されないのも明白で。
部署でバラバラのコミュニケーションツールは全社統一したいし、社内サポートの管理システムだって導入したい、また、会計部門からは会計システム改善についての意見も求められている………。
そうした中、PC管理の負担を低減し、セキュリティも高められるシステム、として見つけたのがクライアントPCの遠隔管理を可能とするインテル vPro プラットフォーム(以下、vPro)だった。
- 増え続ける「社内サポート」が限界、1件あたりのサポート工数を効率化し、できれば数も減らしたい
- 社員がテレワークで持ち帰ったPCのメンテナンスが困難
- シンクライアントを導入するも苦戦中
- インテル vPro プラットフォームの導入で解決?
「コストをかけるなら、どういう成果が確実に見込めるのか?」が会社の視点
というわけで、本日Iさんが書いたのは、vPro導入のための提案書だ。
ポイントは「vPro導入により、情報システム部門の工数が劇的に減ること」と「それによってセキュリティ上の懸念が減り、社内の情報システムがより安全になる」ことの2点。
………だがしかし、上長の反応は芳しくない。
結局、ポイントは「vPro非対応のマシンとの価格差」と「会社として、どういう成果が確実に見込めるのか?」の2点。
Iさんとしては、「情報システム部の工数が減ることで、情報システム部が積極的に動けるようになり、社内のIT活用がより進む提案ができるようになる」と言いたいのだが、それは分かっていたとしても、相応の費用がかかる以上「会社全体の業務効率化ができる」というかたちで説得しないと、会社としての理解は得られない、そういうことのようだ。
「情報システム部が楽になる」だけの提案だと思われたのは悔しいが、その一方「会社全体の業務効率化ができる」視点が薄かったのは認めざるを得ない。
「会社全体の業務効率化」を考えるのなら、ちゃんと現場にも聞いてみないといけないだろう。
Iさんは、社内でvPro導入についてのヒアリングを行うことにした。
- 「情報システム部門の工数が空く」と「漠然としたセキュリティ向上」だけでは、応分の費用は認めてもらえない
- それなりのコストをかける以上、「会社全体の業務効率化」を示す必要がある
- 「会社全体の業務効率化」や「セキュリティ向上」の想定成果を示すため、現場のヒアリングが必要
(第2話に続く)