イベントレポート

Data Center Japan 2026

水冷(液冷)設備が目白押し。重いAIサーバーを高く持ち上げるための電動リフト実機デモも

 3月24日・25日に東京都内で開催されたデータセンター業界のイベント「Data Center Japan 2026」(主催:特定非営利活動法人日本データセンター協会、共催:株式会社ナノオプト・メディア)では、AIデータセンターの需要を受けた展示が目立った。この記事ではその中から、CDU(Coolant Distribution Unit:冷却水分配装置)など、AIサーバーを支える冷却設備などの展示内容をいくつか紹介する。

 発熱の大きいAIサーバーにおいては、水冷(液冷)の導入が進められている。データセンターの設計や維持管理などを手掛ける株式会社NTTファシリティーズのブースでは、水冷を中心としたさまざまな冷却システムを展示していた。世界中の製品から、NTTファシリティーズの空調のノウハウをもとに、最適な製品を選定。国内在庫や物流、サポート、トレーニングなども提供しており、「建築におけるSIerのようなもの」とブースでは説明していた。

NTTファシリティーズのブースより、StulzのCDU(冷却水分配装置)
NTTファシリティーズのブースより、EnvicoolのCDU(冷却水分配装置)
NTTファシリティーズのブースより、Envicoolの配管
NTTファシリティーズのブースより、Stulzのファンウォールユニット
NTTファシリティーズのブースより、Armstrongのポンプ

 エヌヴェントジャパン株式会社(nVent)のブースでも、大型CDUやラック内CDU、さらには水冷設備のないデータセンターでラック内のクーラントを空冷するエアアシスト液冷Liquid To Air製品などを展示していた。

nVentのブースより、ラック内CDU
ラック内CDUの説明
nVentのブースより、大型CDU
nVentのブースより、Liquid To Air製品(水冷側)
Liquid To Air製品(ファン側)

 自動車の燃料やブレーキの配管などを手掛ける三桜工業株式会社はデータセンター向けの製品も手掛けており、スーパーコンピューター「富岳」にも同社の配管製品が採用されている。ブースでは、その配管製品を展示していた。

三桜工業株式会社の展示

 リタール株式会社(Rittal)のブースでは、ラック内CDUやマニホールドを搭載したOCP(Open Compute Project)準拠のラックなどを展示していた。

リタールのCDUやマニホールドを搭載したOCPラック

水冷向けに52Uのラック。そこにサーバー機材を持ち上げる電動リフトの実機デモも

 水冷AIサーバーに合わせたサーバーラックも、摂津金属工業株式会社や日東工業株式会社などのブースで展示されていた。

 水冷向けラックでは、ラックの奥行きを増やして水冷配管に対応。ラック内の配管のマニホールドなども備える。さらに、水冷サーバーに対応して新しく作られる耐荷重の高いデータセンターを想定し、通常の42Uでなく52Uの高さとなっていた。

摂津金属工業の水冷向けラック(背面から)
日東工業の水冷向けラック(正面から)

 こうしたラックに水冷のAIサーバーを収める作業は容易ではない。ただでさえ普通のサーバーより重くて複数人でも持ち上げるのが大変なAIサーバーを、しかも52Uラックの上のほうまで持ち上げるかたちになる。

 そこでアルプシステムズ株式会社は、電動リフト「ServerLIFT SL-500X」の実機を展示して、実動デモを行っていた。最大227kgの機材の昇降が可能で、最大2.4mまで上るため、52Uラックにも対応する。これにより、作業の安全性を高め、けがや事故を防ぐという。

アルプシステムズ株式会社の電動リフト「ServerLIFT SL-500X」
機器をラックまで横移動
電動リフト「ServerLIFT SL-500X」の説明