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スマートスピーカーに対する日本のメーカーの差別化戦略
2017年12月12日 12:12
LINEがスマートスピーカーの新型「Clova Friends」を発売した。これまでのモデルと基本機能は同じだが、外見がLINEでおなじみのキャラクターになっているものだ。会話の相手をする機器としては、従来の無機質な感じから、親しみを感じるデザインになったことが「改良点」である。スマートスピーカーへの関心の高さは若年層と高齢層で二極化しているという調査結果もあるので、これは主に若年層をターゲットとしたものか。しかし、いまやLINEのキャラクターは多くの国民にもなじみのあるものなので、「カワイイ」というアピールが成功すれば、多くの支持を集め、意外なヒット商品となるかもしれない。
一方、オンキヨー&パイオニアはグーグルアシスタント、アマゾンアレクサのいずれかを搭載したスマートスピーカーを発表した。CNETに掲載されたインタビュー記事によれば、ソフトウエア技術はインターネット企業の提供を受けても、製品としては音響機器メーカーとしてのこだわりを特色とした差別化を狙うということのようだ。スマートスピーカーの用途として期待されているのは音楽再生という調査結果もあることから、サブスクリプション型音楽配信サービスとの組み合わせで、新たな音響機器と位置づけるのは王道ともいえよう。
いずれも、日本メーカーらしい差別化戦略であるが、この先には、計画の遅れが発表されているものの、アップルのHomePodの発売が控えている。ブランド、デザイン、コンテンツ、エコシステム全体の好循環を作り出すところまで行かないと市場では強敵になると思われる。
ニュースソース
- LINE、スマートスピーカ第2弾「Clova Friends」を12月14日に発売--予約受付を開始[CNET Japan]
- オンキヨーが展開する“マルチAI戦略”--音楽好きのためのスマートスピーカ[CNET Japan]
- スマートスピーカ時代の「オーディオメーカー」の戦い方--オンキヨー&パイオニアに聞く[CNET Japan]