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サイトブロッキング問題:コンテンツビジネスの保護か? 情報アクセスの自由か?
2018年4月26日 12:15
先週来、活発な議論が行われているサイトブロキング問題の動きをまとめておく。おおむね、すでに多額の経済的損失があるとされる出版業界では「やむなし」という判断、一方、情報通信業界からは、法的な根拠に乏しいことと、主に情報へのアクセスの自由が侵害されるという観点から「反対」の意見が根強いようだ。
メディアドゥが提示した海賊版の影響を示す業績推移など、具体的なデータが提示されているのを見れば、なんらかの対策が必要だということには異論はないだろう。しかし、サイトブロッキングに一足飛びに行く前にやるべき対策はいろいろあるのではないかという意見がある。当然のことながら、問題の根を絶たなければなんら解決にはならないということからも、この「緊急避難」と言われる施策に、果たしてどれだけの効果があるのかはわからない。
そのようななか、NTTがグループのインターネット接続事業者では、サイトブロッキングを行うことを表明した。時期は明確になっていないが、「準備が整い次第」ということだ。
論点は整理されてきた感があり、法的、技術的な背景をふまえ、この議論は続いていくものと思われるが、どちらの側も「けしからん」的な感情論ではなく、コンテンツビジネスやコンテンツ流通の将来のあるべき姿なども念頭においた議論が必要だろう。いずれにしても、重要な局面を迎えることになろう。
ニュースソース
- 「ブロッキングの前にやるべきことある」 ISPや弁護士が考える「海賊版サイト対策」とは[ITmedia]
- 「漫画村出稿メール」を独自入手 「偽名営業」「取引先は海賊版サイト」元代理店従業員が語る異常な実態[ねとらぼ]
- 海賊版サイト「漫画村」に “裏広告” 大手企業も[NHK]
- 海賊版サイトブロッキング、被害額の推定根拠に疑義あり[日経XTECH]
- 海賊版サイト撲滅へ向けて今すべきこと[Yahoo!ニュース]
- 賛否分かれる「海賊版サイトブロッキング」、両者の言い分[ITmedia]
- 出版社の海賊版サイトへの対応に関する誤情報流布について[ニュースリリース]
- 政府が発表した海賊版サイトへの対応に関するお知らせ[ニュースリリース]
- 政府の海賊版サイトに対する緊急避難的ブロッキング要請を含めた対策決定を受け、各企業や団体より賛否の声明[見て歩く者 by 鷹野凌]
- 漫画村ブロッキング、作家と出版社の微妙な差 ちばてつや「諸刃の剣」声明の内幕とは[J-CASTニュース]
- プロバイダー協会「全く知らなかった」 海賊版サイトへのアクセス遮断めぐって緊急シンポジウム[HUFFPOST]
- めちゃコミックのアムタスら5社で、日本電子書店連合を発足--健全な市場の発展を[CNET Japan]
- メディアドゥが「海賊版サイトの影響」で業績下方修正 海賊版サイトの影響示すデータも公開[ねとらぼ]
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