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米国では音楽ストリーミング配信が成長を続ける―米国音楽産業売上レポートから
2018年9月28日 16:00
米国レコード協会(The Recording Industry Association of America)は2018年上半期の音楽産業売上レポートを発表した。それによると、ここのところの傾向を引き継ぎ、音楽ストリーミング配信が音楽産業売上全体の75%を占めるところまで成長をしているという。ビジネスモデルとしても、有料サブスクリプション型が圧倒的に多く、広告モデルを凌駕している。また、CDはもとより、ダウンロード型配信も衰退の一途をたどっていることもわかる。音楽配信ビジネスはストリーミングにとってかわっていることは明らかである。
なお、日本ではCDのパッケージ内に握手券などの特典を付属させるビジネスモデルによる売上が優勢であることから、こうした動向と比較すると特異な市場ということもできるだろう。
ところで、こうした動きは音楽というコンテンツに特有の事象なのだろうか。かつてインターネットの上では違法にリッピングされた音楽データが多数出回り、各社ともDRMの技術を凝らしたり、訴訟を起こしたりするなどの対策に追われていた。問題が完全になくなったわけではないだろうが、そうした観点の話題は報じられなくなり、むしろストリーミング配信という新たなビジネスモデルに変化をしてきている。最終的に各権利者が手にする収益がどの程度になるのか、過去と比べて、それは満足できる水準なのかということはこの調査からは知ることができないが、コンテンツのデジタル化、ブロードバンド化、スマートデバイスの浸透に合わせたビジネスモデルへと大きな転換が起こったことは事実だろう。
一方、日本ではクールジャパンの象徴ともいわれるコミックが違法サイトにおいて“配信”されているという事態に手を焼いている。形式が音楽なのか画像なのかという違いはあるものの、同じデジタルコンテンツとして、ネットワーク時代にふさわしいビジネスモデルの転換についても視野にいれて考えるべきかもしれない。
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