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ソーシャル&クラウドで大変貌! 画像共有サービス最新事情
デジカメやケータイで撮影した画像を友達に見せたい時、どんな手順を踏むだろうか? かつてならメールに添付して直接相手に送ったり、ブログやホームページを経由して間接的に見てもらう方法が一般的だった。とはいえ、高解像画像はそもそもメール添付に不向きだったり、「特定の友達にだけ写真を見せたい」となると、何かと手間がかかるのも事実だった。
しかし、ここ数年でSNSが普及したことにより、日記や一言コメント(ツイート)と一緒に画像を投稿するという手段が極めて一般化した。写真が主役となるのではなく、日常的コミュニケーションの中で、ついでに写真が利用される時代になった――と考えることができるだろう。
また、写真をより専門的に扱うオンラインアルバムのサービスも、本来の画像ストレージという本分を維持しつつ、ソーシャルの要素を積極的に取り込んでいる。一方で大容量化が進んでおり、“クラウド”という観点からも興味深いサービスへと発展している。そこで今回は、“画像共有”という観点からSNSやオンラインアルバムの機能を見ていこう。
●大手SNSの画像投稿機能をチェック!
それではまず、大手SNSで提供されている画像関連機能を見ていこう。これらのサイトなら、あらかじめ登録してあるフレンド情報をそのまま流用できるので、面倒になりがちな共有・プライバシー設定を簡単に済ませられるはずだ。保存容量を事実上無限としているところも多い。
◆mixi フォト
http://photo.mixi.jp/
国内最大手SNS「mixi」がそれまで提供していた「フォトアルバム」機能をリニューアルし、2010年6月から新たに開始したサービス。通常の「日記」にも画像は添付できるが、保存容量や機能などは大幅に異なる。
「mixi フォト」の画像アップロード容量は毎月200MBまでという上限こそあるが、基本的に無制限。非常に大きな画像を投稿した場合は、長辺1024ピクセルに自動で縮小される。また、公開範囲も非常に細かく設定できる。
◆Facebook 写真
https://www.facebook.com/?sk=media
Facebookでは「アルバム」単位で画像を管理できる。例えば、携帯電話から画像を投稿すると「携帯アップロード」という名前のアルバムへと自動的に保存され、同時にウォールにも表示される。アルバムあたり最大200枚までの画像を保存可能で、アルバム数自体に上限はない。ただし大サイズ画像の自動縮小は行われるようだ。
◆ついっぷるフォト
http://p.twipple.jp/
Twitterは標準で画像アップロード機能を用意していないため、外部サービスを利用するのが一般的だ。「ついっぷるフォト」はNECビッグローブが運営しているサイトで、TwitterのIDでログイン後、画像の投稿が可能。ツイートには画像の保存位置を示す短縮URLが挿入される。
◆TwitPic(英語)
http://twitpic.com/
こちらもTwitterとの連動を前提とした画像アップロードサービス。iPhoneなどからTwitter専用クライアントを使って画像投稿する際、TwitPicが自動的に選択される場合も多い。基本的に英語表記だが、TwitterのIDで直接ログインできるため、心理的障壁はかなり低いと言えるだろう。画像の削除もこのサイトから行える。
◆Twitterブログ 検索+写真
http://blog.jp.twitter.com/2011/06/blog-post_02.html
前述の通り、Twitterは標準で画像投稿機能をサポートしていなかったが、6月2日付けのブログで今後実装予定であることを表明した。一部ユーザーにまず先行提供し、順次対象を拡大していく予定という。
◆Windows Live SkyDrive
https://skydrive.live.com/
マイクロソフトが提供しているオンラインストレージサービス。いわゆるSNS的な要素は薄めだが、「Windows Liveメッセンジャー」のコンタクト情報をもとに、写真の公開範囲などが設定できる。また、このほど内部的な機能強化が行われ、写真の表示スピードなどが向上した。保存容量は25GB。
◆GREE ヘルプ SNS フォト・動画
https://help.gree.jp/app/answers/list/c/9,35
近年はケータイ向けゲームサイトとして知られるGREEだが、そもそもはPC向けSNSとしてスタートした。日記機能も完備しており、画像添付も可能。長辺2048ピクセル以内、2.5MBまでのJPEGファイルなどをアップロードできる。アカウントあたりの上限は200MBまで。なお、公開範囲設定は可能だが、画像URLの直接指定をするとGREEにログインしていない状態でも閲覧できるとしている。
◆Yahoo!フォトアルバム
http://album.yahoo.co.jp/
ポータルサイト「Yahoo! JAPAN」が手がけているオンラインアルバム。別途提供されているSNS風サービス「Yahoo!プロフィール」の友達登録情報に写真公開範囲を紐付けられる。一般のYahoo! JAPAN ID登録者であれば、無料で最大2GBまでアップロード可能。
◆アメーバなう
http://now.ameba.jp/
http://search-helps.ameba.jp/faq/now/
ブログサービス大手として知られるアメーバだが、「アメンバー」という機能を導入しており、特定の人にだけブログ記事を見せたりすることができる。一方の「アメーバなう」はTwitter風の一言コメント機能で、画像添付も可能。ただし保存期限は1カ月、最大500件までとなっている。
◆Google+プロジェクト
https://plus.google.com/
情報のユーザー間共有をよりシンプルなものとすべく、Googleが試験提供を開始したプロジェクト。数多くの機能を用意する中で、写真のアップロードにも対応。2048×2048ピクセル以内の画像であれば容量制限もないという。現段階で参加するには、一部ユーザーからの招待が必須。
●写真の大量公開にピッタリ! オンラインアルバム&ストレージ
旅行やイベントで撮った写真を、何枚、何十枚と一気に見せたいという場合は、オンラインアルバム、オンラインストレージのような専門サービスを使うと便利だ。共有機能もほぼ当たり前の機能として用意されているので、仲間と誘い合って色々試してみてほしい。
◆Picasa ウェブ アルバム
https://picasaweb.google.com/
Googleが従来から提供しているオンラインアルバムのサービス。無料で1GBまで画像をアップロード可能。ただし、800×800ピクセル以内の画像であれば容量にカウントされないため、画像を800×800以下にリサイズして保存すれば、事実上容量は無制限となる。メールアドレスによる共有に対応、Google+とも連携できる。
◆フォト蔵
http://photozou.jp/
ジンガジャパン(旧称ウノウ)が運営中のオンラインアルバム。毎月1GBまでのアップロード上限を設けているが、総保存容量は無制限。写真1枚あたりのファイルサイズは10MBまで。また、「友達」の登録をしあったユーザーにのみ、写真公開する機能なども備えている。フォト蔵非会員へ一時的に見せる設定も可能だ。
◆Flickr
http://www.flickr.com/
米Yahoo!によるオンラインアルバムサービス。基本的に英語表記だが、GoogleアカウントやFacebookのIDでログインできるため、日本人ユーザーでも比較的利用しやすい。
◆SugarSync
http://www.sugarsync.jp/
PCにインストールした常駐型アプリを使って、クラウドとの自動同期を行ってくれるサービス。私有する複数のPC間の同期はもちろん、SugarSync利用者同士でのフォルダー共有も可能。画像ファイルの受け渡しにも応用できる。無料版の容量は5GB。
◆Dropbox
http://www.dropbox.com/
こちらも、オンライン上のサーバーとローカルPCのデータを自動同期してくれるサービス。無料の「Basic」コースの容量は2GB。やはり共有フォルダー機能を備えており、写真ギャラリーなども作成できる。iPhoneからの利用では、DropBoxに保存したファイルをGoodReaderで読み込み、画像閲覧や音楽・音声ファイルの再生もできる。
◆クオンプ
http://www.quanp.com/
複合機でおなじみのリコーが運営しているオンラインストレージ。無料の「トライアルコース」は容量1GB。複合機メーカーらしく、Officeなど文書ファイルにも対応。iPhoneからも専用アプリで画像だけでなく、ExcelやWord、PDFファイルなどのプレビューに対応する点が最大の特徴だ。クオンプを利用していないユーザーに対しては、URLを通知してファイルダウンロードしてもらう機能も用意している。
◆ウェブリアルバム
http://webryalbum.biglobe.ne.jp/
NECビッグローブ運営のオンラインアルバム。料金支払い手段をあらかじめ登録しておけば、最大1GBまで無料でアップロードできる。他者に閲覧してもらう際、閲覧用パスワードを設定することも可能。
◆楽天写真館 共有写真
http://shashinkan.rakuten.co.jp/share/
デジカメ写真の印刷をオンライン注文できる「楽天写真館」の派生サービス。「共有写真」の名称どおり、他者への画像公開を前提としているが、他の楽天会員を「コミュニティ」という単位で管理し、閲覧時にパスワードの入力を必須とすることも可能。保存容量の上限は5GB。
◆livedoor PICS
http://pics.livedoor.com/
容量2GBのオンラインアルバム。基本的には、不特定多数のユーザーへの公開を目的としたサービスだが、個別の写真ごとに非公開設定をすることは可能。また、他のユーザーをお気に入り登録する機能があり、対象ユーザーが新たに画像を投稿すると通知してくれる。
◆Life-X
http://life-x.jp/
ソニーマーケティング運営のオンラインアルバム。サービスの根幹に「フレンド」という概念があり、さらに「アルバム」単位で設定調整することで、写真の公開範囲を細かく規定できる。アップロードできる画像のサイズは長辺1280ピクセルまで、総容量は500MB。スマートフォン用のアプリなども公開中だ。
◆Nドライブ
http://ndrive.naver.jp/
無料版ながら容量10GBというオンラインストレージ。フォルダー単位で他者とのファイル共有が可能で、対象ユーザーはNAVER会員、あるいはTwitter風のSNS「Pick」でフォローした相手から選択できる。スマートフォン版アプリも公開中。
◆[ib on the net]
http://www.ibonthenet.com/ns/
オリンパスのグループ会社が展開しているオンラインアルバム。同社製デジカメを持っていなくても、簡単にアカウントを取得できる。標準では500MBまでの画像をアップロード可能だが、他のキャンペーンなどに申し込むことで2GBに増量することが可能だ。自分で招待した相手にだけ画像公開する「シェアスペース」機能も備えている。
◆my Picturetown
http://mypicturetown.com/
ニコンが運営中のオンラインアルバムサービス。メールアドレスがあれば「フリーアカウント」を取得でき、最大2GBまで画像をアップロード可能。アルバムページのURLをメールなどで通知可能。Facebook、Nikon Online Galleryなど外部のサイトで画像を公開する機能もある。
◆Yahoo!フォト
http://photos.yahoo.co.jp/
前述の「Yahoo!フォトアルバム」と名称こそ似ているが、まったく別のサービス。Yahoo! JAPAN IDを持っていない友人・知人に対しても、メールアドレスでの通知を通じて、写真を公開できる。無料会員の保存容量は300MB。
◆はてなフォトライフ
http://f.hatena.ne.jp/
総容量は無制限、毎月のアップロード上限30MBというオンラインアルバム。写真はフォルダー単位で整理でき、公開範囲もかなり柔軟に設定できる。例えば完全非公開としたり、合い言葉を要求する「なぞなぞ認証」や、はてなIDごとの指定が可能だ。
◆CANON iMAGE GATEWAY オンラインアルバム
http://www.imagegateway.net/demo/photoalbum.html
キヤノン製デジカメの購入者(ユーザー登録者)向けのサービス。保存容量は2GB。アルバムのURLをメールなどで通知することにより、他者へ簡単に画像を公開できる。TwitterやFacebookを通じた共有にも対応している。
◆Eye-Fi View
http://www.eyefi.co.jp/how-it-works/eyefiview
無線LAN機能内蔵型SDカード「Eye-Fi」を使えば、ローカルPCだけでなく独自のオンラインアルバム「Eye-Fi View」へも画像を自動アップロードすることができる。保存期間は7日間。割り当てられた専用URLを利用すれば、他者への公開も可能。月額480円のプレミアムサービスも別途用意している。
◆30days Album
http://30d.jp/
レンタルサーバー「ロリポップ!」や無料ブログ「ジュゲム」などで知られるpaperboy&co.のサービス。「オンラインアルバム」機能は、合い言葉を知らせた相手とだけ写真を共有可能。また、共有期限の30日間を過ぎると、画像が自動削除される仕組み。宴会の写真配布など、一時的な共有に便利だ。写真のバックアップ用には「フォトストレージ」 機能が別途用意されている。
◆MobileMeの移行とiCloudについてのよくある質問(アップル)
http://www.apple.com/jp/mobileme/transition.html
余談になるが、アップルは今秋に「iCloud」の開始を予告している。その一方で従来から提供していた「MobileMe」はサービス内容が大きく変更される。オンラインにファイルを保存しておく「ギャラリー」「iDisk」は完全に廃止されるようだ。
(2011/7/22)
[森田 秀一]