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2017年11月リリースのFirefox 57より、拡張機能をWebExtensionsベースに一本化

従来型の拡張機能は非サポートに

 Mozillaは23日、2017年11月リリース予定のPC版「Firefox 57」より、拡張機能の新仕様「WebExtensions」のみをサポートし、従来型の拡張機能のサポートを打ち切ることを公表した。なお、拡張機能を新規に「Mozilla Add-ons(AMO)」へ登録する場合も、Firefox 53がリリースされる2017年4月以降は、事実上、WebExtensionsベースのものしか受け付けない。

 WebExtensionsは、Firefox用アドオンを開発するためのAPI。2015年8月リリースのFirefox 42 Developer Editionで実装され、安定板ではFirefox 48で利用可能になった。Google ChromeやOperaなどが採用する拡張機能APIと高い互換性を持つことが特徴で、開発者はわずかな変更を加えるだけでFirefox向けに拡張機能の移植が行える。

 すでにChrome用拡張機能をFirefox用アドオンに自動変換するFirefox用アドオン「Chrome Store Foxified」も存在しており、Chrome Store FoxifiedをインストールしたFirefoxでは、Chromeウェブストアにアクセスして、直接FirefoxへChrome拡張機能をインストール可能になる。

 Firefox 53がリリースされる2017年4月以降は、既存のXUL/XPCOMオーバーレイ、ブートストラップ型拡張機能、Add-on SDKのいずれかをベースとする従来型の拡張機能を、AMOへ新規に登録する場合、デジタル署名が付与されない。ただし、既存の拡張機能がバージョンアップした場合は、デジタル署名が付与される。なお、Android版Firefox向けやThunderbird向け拡張機能には影響がない。

 Mozillaでは以前、開発者向けブログ記事で、「私たちはアドオン開発をもっとウェブ開発に近づけたいと考えている。単独のコードが標準により規定された挙動に基づいて、複数のブラウザー上で動作すべきで、それに関する包括的なドキュメントが複数のベンダーから公開されることが望ましい」と述べている。