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2016年はランサムウェアの年、そして2017年は――セキュリティ各社の脅威予測

 2017年はどのようなサイバーセキュリティ脅威の襲来が予想されているのか? セキュリティソフトベンダー各社が発表した2016年の振り返りや、2017年の予測をまとめた。

 カスペルスキーでは、2016年の脅威について「ランサムウェアが最大のトピックス、企業への攻撃は今や40秒に1回に」としているほか、2017年の予測として「脅威存在痕跡の信頼性が低下、調査の手がかりが減少」との発表を行っている。

 パロアルトネットワークスでは、2017年のサイバーセキュリティ予測として、「2020年の東京五輪に向けて中小企業のサイバーレジリエンスに取り組む日本」と題し、サイバー保険サービスの一般化や、中小企業へのサイバーセキュリティ強化圧力の増大、ベンダー間での脅威インテリジェンスの共有などを挙げている。また、同社では、サイバーセキュリティについて300ページにまとめた経営者向け指南書「マネジメントのためのサイバーセキュリティ」のPDFを無償で配布している。

 トレンドマイクロは、同社のセキュリティブログで、12月20日12月23日の2回に分けて、2016年のサイバーセキュリティ事例を振り返っている。また、「2017年の脅威動向予測レポート」も公開。ランサムウェアの凶悪化や、IoTデバイスを標的とするDDoS攻撃に加え、企業の業務プロセスで使用されるシステムをハッキングして金銭を窃取する「ビジネスプロセス詐欺」の増加を懸念している。

 シマンテックでも、同社のセキュリティブログで、2017年以降のセキュリティ動向を予測。企業ネットワークのクラウド化進展や、サイバー犯罪の本格化、IoTへのリスク増加を挙げている。

 インテルセキュリティ(マカフィー)は、2017年の脅威動向予測を発表するとともに、公式ブログでも、2017年の脅威予測について解説している。

 チェックポイントでは、2017年の脅威動向について「標的がモバイル、IoT、重要インフラ、クラウドなどへ深化拡大の傾向」と予測している。

 インターネットイニシアティブ(IIJ)でも、11月に開催したITエンジニア向け技術イベント「IIJ Technical WEEK 2016」におけるセッション「セキュリティ動向2016」で、「ランサムウェア」と「Mirai bot」を中心に2016年の脅威動向を解説している。