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教員が前提知識なしに授業ですぐ使えるプログラミング教材「プログル」、みんなのコードが提供

 一般社団法人みんなのコードは18日、算数の公倍数の単元に特化した、授業で使えるプログラミング教材「プログル」をリリースした。プログルのウェブサイトで利用できる。

 プログルは、シンプルな画面構成と、教科学習に特化したドリル型のコースにより、教員が前提知識なしに授業ですぐ使えるプログラミング教材。ドリル型のコース設計は、「できること」「やること」「かんがえること」の目的に特化しているという。

 今回提供された「公倍数コース」は、小学校5年生の算数の単元である公倍数を学習できるもの。コース序盤ではブロックの使い方に慣れていき、中盤以降では、例えば1~30までの数字をキャラクターに数えさせつつ、3や5で割り切れる数のときに、それぞれ別の言葉をしゃべらせるプログラムを書くことで、公倍数の性質に親しみながら、プログラミングの基本要素である「順次処理」「条件分岐」「繰り返し」の3つを身に付けられる。なお、コース終盤では、プログラマーの実力試験の定番となっている「FizzBuzz問題」に挑戦できる。

 なお、プログルのウェブサイトでは、元東京都狛江市第五小学校主任教諭の竹谷正明氏が作成したプログルを使った授業の指導案PDF(4ページ)をダウンロードできる。

 みんなのコードでは、小学校5年生の単元である多角形を学習できる「多角形コース」を今夏にリリース予定。また、ほかの教科や単元で使えるコースについても、現在開発中とのことだ。

 プログルは2020年からのプログラミング教育必修化を見据えたもの。みんなのコードによれば、次期学習指導要領では、「算数」や「理科」などの教科でもプログラミングを体験する方針が打ち出されており、2020年には、実際に教科内でのプログラミングを実践する必要があるという。みんなのコードでは、プログルの特徴について、以下を挙げている。


    1.課題が明確であり先生が授業設計しやすい
    2.児童の思考に必要なブロックを組み合わせる過程で教科とプログラミングの思考を鍛える
    3.ドリル型の教材であるため、学習ペースの異なる児童がそれぞれのペースで深く学習可能
    4.ログイン不要・インストール不要・無料でさまざまな学校のICT環境で実行可能

 プログルのリリースイベントも5月13日に開催される予定。みんなのコード代表の利根川裕太氏や開発者による「プログル」の紹介と、先行実施教員によるパネルディスカッションが行われる。