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TP-Link、最上位のゲーミングWi-Fiルーター「Archer C5400X」

 ティーピーリンクジャパン株式会社(TP-Link)は、同社初のゲーミングWi-Fiルーター「Archer C5400X」を4月上旬に発売する。市場想定価格は5万円前後(税込)。

 Archer C5400Xは、IEEE 802.11ac/n/a/g/bと、5GHz帯が2系統と2.4Ghz帯が1系統のトライバンドに対応する同社のWi-Fiルーターでは最上位となる製品。NitroQAMとMU-MIMOにも対応しており、最大通信速度は2167Mbps(5GHz帯接続時)または1000Mbps(2.4GHz帯接続時)となる。

 ティーピーリンクジャパン株式会社の斎藤太郎氏(プロダクトマネージャー)は、「例えば、5GHzの1系統をゲーム専用に割り当て、5GHzのもう1系統と2.4GHzのSSIDを『スマートコネクト』の機能でまとめることも可能」だという。

ティーピーリンクジャパン株式会社の斎藤太郎氏(プロダクトマネージャー)

 本体には、大型の外部アンテナ×8を搭載。Broadcom製最新ハイエンドチップの機能で、Wi-Fi子機から受信する電波を増幅する「レンジブースト」とビームフォーミングに対応しており、より広範囲でのWi-Fi接続を実現している。

 「エアタイムフェアネス」の機能は、帯域のバランスを取るもので、「Wi-Fi規格の古い端末が足を引っ張ることなく、11acなどの新しい規格に対応した端末が十分な性能を発揮できるもの」と述べた。

 また、1.8GHzクアッドコアCPUと3基のコプロセッサ、1GBメモリ、16GBのフラッシュストレージを内蔵。背面にはUSB 3.0×2ポートを装備しており、内蔵ストレージやUSBストレージ内のファイルへ簡単にアクセス可能なスマートフォン向けアプリ「Filebank」の提供も予定されている。

 また、背面にはギガビット対応の有線LANポートを8基装備。うち2つでのリンクアグリゲーション(LAG)にも対応している。斎藤氏は、「ゲーミングはもちろん、SOHOなどにもお勧めできる」としている。

 このほか、スマートフォンとBluetooth接続し、アプリ「Tether」による設定が行える。これは同社のホームWi-Fiシステム「Deco M5」と同様の機能で、斎藤氏によれば「サポートへの問い合わせは初期設定に関するものが多いが、Decoではこうした問い合わせは少ない」のだという。

 同社のハイエンドWi-Fiルーターではおなじみとなる、トレンドマイクロの技術を採用したセキュリティ機能「HomeCare」にも対応している。これにより、アンチウイルスや保護者による制限、QoSの各機能を利用できる。

 また、高速なハードウェアを生かした「VPNアクセラレーション」機能では、従来のルーター製品との比較で最大5倍ほど通信が高速化される場合があるという。本体サイズは(幅×奥行×高さ)は240.5×240.5×55.3、重量は85g。

 製品発表会では、TP-Linkが1月15日にスポンサー契約締結を発表している国内プロeスポーツチーム「DetonatioN Gaming」CEOの梅崎伸幸氏と、所属ゲーマーのDustelBox氏、tatuki217氏も出席。梅崎氏によれば、DetonatioN Gamingではこれまで16社とのスポンサー契約を結んでいるが、ルーター機器メーカーとは初となる。

 梅崎氏は「練習で本番さながらの安定した回線環境を用意できるかは課題だった」と述べた。また、「今年はコミュニティに力を入れ、各ゲームのオフラインでのファンイベントを開催予定。たくさんの人が多くの人が同時にゲームをするので安定した回線が必要」とした。

 所属ゲーマーのDustelBox氏は「普段はWi-Fiは使わず有線LANを使っている。(PCゲームでは)初めてWi-Fiを使ったが、有線LANと遜色なく安定していて高速だった」と試用した感想を述べた。また、主にスマートフォンで試用したtatuki217氏も「(Wi-Fiの通信では)一瞬のラグで試合に負けることもあるが、この製品ではラグがなく、いい試合ができた」と語っていた。

左からDetonatioN Gaming所属のDustelBox氏、ティーピーリンクジャパン株式会社代表の李超毅氏、DetonatioN Gaming CEOの梅崎伸幸氏、DetonatioN Gaming所属のtatuki217氏