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災害から6時間はネット接続を控える――災害時におけるネットの正しい使い方マニュアル、So-netが配布

「ソニーのネット ソネット 防災マニュアル」の表紙

 ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社(So-net)が、災害時におけるインターネットの正しい使い方をまとめた「ソニーのネット ソネット 防災マニュアル」を無料で公開している。So-netのウェブサイトからPDFでダウンロードできる。このマニュアルは、東日本大震災から8年が経つタイミングでSo-netが制作したものだ。

 マニュアルでは、まず「災害発生後、6時間はインターネットにつながない」ことを呼び掛けている。それは、災害発生時直後は生命に関わる連絡や自治体・公的機関の情報配信に影響を及ぼす可能性があるからだ。このような緊急を要する連絡が収まるのが災害発生から6時間程度のため、それまではなるべくインターネットに接続しないようにとしている。

 また、このマニュアルには、日頃から備えておくことと、災害が発生したときに気を付ける点が書いてある。例えば、スマートフォンのモバイルバッテリーや乾電池の用意、災害伝言ダイヤル「171」の使い方の練習、政府や自治体が配布しているアプリのダウンロード、ラジオの準備などが紹介されている。

「スマートフォンのバッテリー対策」。普段からモバイルバッテリーや乾電池を準備しておくこと、災害時には省電力モードへの切り替えることを推奨している。なお、Android端末の省電力モードへの切り替え操作は統一されていないため、あらかじめ確認することをおすすめする

 実際に災害が起きたときの対処法としては、緊急時に「00000JAPAN」というSSIDで無料で開放される公衆無線LAN接続サービスの活用、スマートフォンの省電力モードへの切り替えなどが挙げられている。

 中でも注目すべきは、Twitterにて「ハッシュタグを活用した情報の拡散は、おすすめできません」という注意だ。「#助けて」「#○○の避難所におむつが足りません」などのハッシュタグでツイートを拡散させるといったケースが当てはまる。ハッシュタグによる情報の拡散がすすめられない理由として、このようなツイートにより、緊急を要する情報や有用な情報が埋もれてしまうことを挙げている。

 実際に、2018年7月に発生した西日本豪雨では、「#救助」が付いたツイートは2171件あったが、救助を要するツイートは2割にとどまったという。

「情報を発信する際に気をつけること」。Twitterにおいてハッシュタグを利用した情報の拡散はおすすめできないとされている

 なお、このマニュアルは、備え・防災アドバイザー/BCP策定アドバイザーの高荷智也氏と、ITジャーナリストの井上トシユキ氏が監修している。