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仮想通貨で金銭を要求、「セクストーション詐欺」に関する相談が7割増、IPA情報セキュリティ安心相談窓口

 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「情報セキュリティ安心相談窓口」に寄せられた、ウイルスや不正アクセスに関する相談件数は2019年10月~12月期で3147件だった。

相談件数の推移

 このうち、仮想通貨で金銭を要求する迷惑メールに関する相談が同年7月~9月期(95件)から約76.8%増の168件に上った。

 この手口で送られてくる迷惑メールにはさまざまなバリエーションがあるが、主に「アダルトサイトを閲覧している姿をウェブカメラで撮影した」などと脅し、「家族や同僚にばらまれたくなければ指定の金額を仮想通貨で支払え」と金銭を要求してくるのが特徴。こういった手法は“セクストーション(性的脅迫)詐欺”と呼ばれている。

 IPAでは、セクストーション詐欺に関する注意喚起情報ページを2018年10月に公開しているが、被害が継続して確認されているとして、注意を呼び掛けている。

「仮想通貨で金銭を要求する迷惑メール」相談件数の推移

「ウイルスを検出した」と不安をあおる偽警告に関する相談も依然として多い状況

 「ウイルスを検出した」という偽警告で不安をあおり、電話をかけさせてサポート契約やソフトの購入に誘導する「ウイルス検出の偽警告」に関する相談は402件に上り、同年7月~9月期(326件)から約23.3%増加した。

 なお、2018年10月~12月期は458件、2019年1月~3月期は549件、同年4月~6月期は348件と推移している。

「ウイルス検出の偽警告」相談件数の推移

 このほかに寄せられた相談は、ワンクリック詐欺が66件、不正ログインが63件、宅配便業者をかたる偽SMSが312件だった。

 情報セキュリティ安心相談窓口では、マルウェアや不正アクセスに関する相談を電話やメールなどで受け付けており、技術的なアドバイスを行っている。IPAでは同窓口で寄せられた相談内容をもとに、被害防止に向けた情報をウェブサイトで公開している。