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JEITAの新会長にソニーの石塚茂樹副会長が就任、「withコロナの中、Society 5.0を加速していく」
副会長にはセコムやJTBも
2020年6月2日 10:28
IT/エレクトロニクス業界に加え、セコムやJTBも副会長に
一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)は、2020年6月1日、第10回定時社員総会を開催。新たにソニーの代表執行役副会長の石塚茂樹氏が会長に就任したことを発表した。任期は1年。
また、筆頭副会長には、東芝の綱川智取締役会長が就任。そのほか、副会長には、富士通の時田隆仁代表取締役社長兼CDXO、シャープの野村勝明代表取締役副社長(6月末に社長兼COOに就任予定)、日立製作所の東原敏昭代表執行役社長兼CEO、パナソニックの長榮周作取締役会長、三菱電機の柵山正樹取締役会長、NECの遠藤信博取締役会長、横河電機の西島剛志代表取締役会長、TDKの澄田誠取締役会長、JTBの髙橋広行代表取締役社長執行役員、セコムの中山泰男代表取締役会長が就く。今年度も、IT/エレクトロニクス業界以外の企業から副会長を選出。Society 5.0の実現を支える業界団体として、活動範囲の広さを裏づける格好になった。
なお、毎年、会長就任会見が行われているが、今年は新型コロナウイルス感染症の影響により、会見を行わなかった。
「withコロナの中、Society 5.0の取り組みを加速していく」
会長に就任した石塚茂樹氏は、同協会のサイトなどで就任にあたってのコメントを発信。
冒頭、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大について触れ、「この未曽有の危機下において、JEITA会員企業も、社会の一員としての強い使命感と思いを持って、一刻も早い収束に向けて、それぞれの立場で事業活動をしている。状況が日々刻々と変化するなか、すでに、新型コロナウイルス感染症の拡大が、人々の暮らしや働き方、グローバル経済に大きな影響を与えているが、このニューノーマル(新しい常態)ともいえる『withコロナ』、『afterコロナ』のなかで、Society 5.0実現のための取り組みを加速していくことが、JEITAの重要なミッションであると考えている。我々は、今後も、より強靭で、柔軟な社会の構築のために全力で取り組む」とした。
さらに、「JEITAは、電子部品やデバイス、電子機器やITソリューション、サービスを中核として、他の製造業やサービス産業など、業界の枠を超えて、あらゆる産業をつなげるプラットフォームの役割を担い、Society 5.0の実現を支える業界団体への変化を目指している。そのために必要なことは、標準化や課題解決といった取り組みはもちろんのこと、広範な分野の企業の参画を得て、異なる知見や技術を持った者同士が連携し、新たな価値を共に創り出す『共創』に取り組むことである。2020年度は、ニューノーマルを支え、社会価値を共創する基盤となる5Gやデジタルトランスフォーメーション(DX)などを強力に推進するとともに、地方自治体との連携やJEITAが主催しているCEATECをはじめとする各種事業のオンライン展開など、新たな取り組みを通じて、Society 5.0の実現につなげたい」とした。
今年のCEATECはオンライン開催、6月以降に詳細を発表
なお、JEITAおよび一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会、一般社団法人コンピュータソフトウェア協会の3団体で構成するCEATEC実施協議会は、2020年10月20日~23日に、幕張メッセでの開催を予定していた「CEATEC 2020」をオンラインで開催することを決定。6月以降に詳細を発表することを明らかにしている。
最後に、石塚新会長は、「新型コロナウイルス感染症により、先行きの不透明感や目に見えない不安が社会を覆っているいまだからこそ、会員企業をはじめ、政府や関係機関と緊密に連携して、これからの新しい社会の姿を見据えた新たな市場創出に取り組むことが重要である。JEITA会長として、日本経済、日本社会、そして地球の未来のために、全力を尽くしていく」と述べた。