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TeamViewer、ARスマートグラスでの「生産改革」を国内展開
建設や流通、製造、医療のワークフローをグラスに表示
2020年12月1日 15:35
TeamViewerジャパン株式会社は、スマートグラスを用いたARソリューション「TeamViewerフロントライン」の販売を開始した。主なターゲットは、製造、建設・土木、流通、医療だ。故障箇所の案内やその修理方法、メンテナンス、ピッキング業務、遠隔支援などで利用される。
TeamViewerフロントラインは、TeamViewerが8月に買収を完了したUbimaxと自社の技術を組み合わせた産業用のARソリューション。TeamViewerのソリューションは、これまで製造現場、建設、通信、医療、教育などさまざまな場面でリモート操作や共同作業を支援していた。
AIが障害を予測、作業員のスマートグラスが修理箇所と方法を指示する近い未来
導入事例として、TeamViewerジャパンの小宮崇博氏(ビジネス開発部部長)は塗装工場を紹介した。導入前は、紙ベースの指示書に従い、塗装が必要な部品を数えてセットし、塗装装置に入力をしていた。TeamViewerフロントラインの導入後は、スマートグラスで書類のバーコードを読み取り指示を確認。セットした部品の数は音声認識でカウントし、塗装装置は自動的に設定される。
将来的に目指すTeamViewerフロントラインのイメージがある。例えばプラントの監視だ。プラントで障害が発生する前にAIが通知。作業者がスマートグラスを装着すると、作業が必要な場所と作業の指示が映し出されるというものだ。
ARスマートグラスのメリットは「ハンズフリー」
株式会社アウトソーシングテクノロジーの須永知幸氏(マネージング・ディレクター)は、「ARスマートグラスで“現場DX” ワークフロー機能搭載ARアプリケーション『TeamViewerフロントライン』の活用例」と題して、工場や倉庫などでの活用例を紹介した。アウトソーシングテクノロジーは、2020年2月から日本国内でTeamViewerフロントライン(Ubimax)を用いたソリューションを提供している。
例えば、工事や工場などの現場では、指示書は紙媒体からスマートフォンやタブレットへ置き換わっているという。その先にあるのはスマートグラスで、「大きなメリットはハンズフリー」だとしている。
「遠隔支援」では、作業に慣れた人が、作業員のスマートグラスに付けられたカメラの映像を見ながら指示を出すことで、作業員が作業技術を習得するのを支援できる。「業務内容の指示」では、スマートグラスに業務内容を映すことで、ピッキングが効率よく行える。また、これまではマニュアルや対面で伝承していた技術をスマートグラスのカメラで撮影。音声の解説を加えることで、作業が早く習得できる。