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「インターネット白書2021」発刊、「ポストコロナのDX戦略」副題に
10大キーワードは「減災コミュニティ」「非接触テクノロジー」「改正著作権法」ほか
2021年1月29日 11:05
株式会社インプレスR&Dは29日、「インターネット白書2021」(編者:インターネット白書編集委員会)を発刊した。小売希望価格(税別)は、電子書籍版が2800円、プリントオンデマンドによる印刷書籍版が3200円。
インターネット白書は、インターネットの動向をビジネス・技術・社会など多角的な視点で解説する年鑑で、今回で25号目を迎える。一般財団法人インターネット協会(IAjapan)、一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)、株式会社日本レジストリサービス(JPRS)の協力のもとに発行している。
2021年版の副題は「ポストコロナのDX戦略」。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の中でインターネットがどのような役割を果たしたか、その激動の1年を振り返り、新しい様式“ニューノーマル”に必要なデジタルトランスフォーメーション(DX)の動きを、44人の専門家や統計データによりレポートする。
恒例の巻頭カラー特集「10大キーワードで読む2021年のインターネット」では、以下のキーワードを取り上げている。
- 減災コミュニティ
東日本大震災から10年の間にスマホやSNSが普及し、有事に対して生活者同士、エンジニア同士が連携する基盤が整いつつある。コロナ禍においてもその役割が認識された。 - 非接触テクノロジー
密を避け、距離を保つ必要が追い風となり、タッチ決済、モバイルデリバリーの導入が進んだ。また、インスタントECプラットフォームを活用してEコマースに活路を求める事業者も増えている。 - テレワーク
テレワークを導入する企業が増加し、今後の働き方改革にどう影響していくのか注目される。Zoomのようなテレワークの助けとなるアプリケーションの利用も急伸。 - オンライン教育
コロナ禍のような有事において学びを保証するためにオンライン教育への関心が高まっている。義務教育でのICT活用を進める「GIGAスクール構想」の前倒しもあったが、オンライン教育の定着には課題も多い。 - オンラインエンターテインメント
この1年、大きな打撃を受けたライブイベント分野では、VRを活用したり、無観客ライブ配信に切り替えたりと、対応に追われた。今後はリアルと配信のハイブリッド型への転換も考えられる。 - 改正著作権法
2020年の改正著作権法では、インターネットの海賊版対策が強化され、リーチサイトやアプリの責任が規定された。ダウンロード違法化の対象が拡大する一方で、スマホ普及に合わせた規制緩和の一面もある。 - インフォデミック
コロナ禍において真偽が入り混じった情報の氾濫「インフォデミック」が生まれている。フェイクニュースやデマ、また、以前からある誹謗中傷問題への意識は高まっているが、根本的な解決策は見つかっていない。 - マーケティングとプライバシー
テレビ広告を超えて成長するネット広告やデジタルマーケティング。2020年個人情報保護法改正など消費者保護重視の機運を背景に、ポストCookie時代の新たな仕組みが求められている。 - デジタル庁構想
2021年に創設予定のデジタル庁は、政府のDXとして注目されている。マイナンバーや個人情報の扱いといった、コロナ禍で露呈した情報システムの問題解決が期待されている。 - サスティナブルシティ
超高齢社会やエネルギーの問題を解決して持続可能な社会を実現するために、都市レベルでのDXが必要とされる。スーパーシティなど2021年は新たなIT活用の実験がスタートする。
電子書籍版のフォーマットはEPUB3/Kindle Format8。Amazon Kindleストア、楽天koboイーブックストア、Apple Books、紀伊國屋書店 Kinoppy、Google Play Store、honto電子書籍ストア、Sony Reader Store、BookLive!、BOOK☆WALKERで販売する。
プリントオンデマンドによる印刷書籍版は、B5判で本文300ページ。Amazon.co.jp、三省堂書店オンデマンド、hontoネットストア、楽天ブックスで販売するほか、全国の一般書店からも注文可能。