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茨城県で世界初、バスの車内Wi-Fiがローミング基盤「OpenRoaming」や「eduroam」に対応

無料循環バス「ひたちのくにめぐりん号」で。2022年1月23日まで運行

 輝日株式会社は12月17日、茨城県内で運行されている観光バス「ひたちのくにめぐりん号」の車内で、「OpenRoaming」「eduroam」「Cityroam」に対応した公衆Wi-Fiサービスを順次提供すると発表した。同社によると、営業運転中の定期運行バス車内にOpenRoamingのアクセスポイントを設置した事例としては、世界初だとしている。

 「OpenRoaming」は認証にIEEE 802.1X、技術基盤にPassPointと、世界標準の技術を採用したローミング基盤。SIMカードや各社が発行するアカウントなどの認証情報を用いて、1つのアカウントで安全に世界中のWi-Fiに接続できる。

 「eduroam」は主に学術機関や研究機関で運用されているローミング基盤で、各機関から発行されるアカウントを用いて、世界中の機関でWi-Fiを利用可能になる。認証にはIEEE802.1Xを採用。2021年9月の時点で世界106の国と地域が、日本からは313機関が参加しているという。

 「Cityroam」は、東北大学サイバーサイエンスセンター・クラウドサービス基盤研究室が中心となって運営されているWi-Fiローミングのフェデレーション(連合)。OpenRoamingやeduroamと相互接続した認証基盤を提供している。

 「ひたちのくにめぐりん号」は茨城県内の観光地の活性化を目的とした無料の循環バスで、つばさ観光株式会社が運行。2021年11月5日~2022年1月23日の3カ月間限定で試験運行されている。筑波山、いばらきフラワーパーク、那珂湊、笠間稲荷、ひたち海浜公園、偕楽園などの観光地を結んでいる。

ひたちのくにめぐりん号のウェブサイト

 一度でも「OpenRoaming」や「eduroam」を使用したことのあるアカウントは再度接続の操作をする必要がなく、初回の接続時に必要な設定を1回だけ行えばよいことから、同社では、公共交通機関のさらなる利便性の向上に貢献するとしている。