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岩手県遠野市、ふるさと納税の返礼品にNFTコレクション「Game of the Lotus 遠野幻蓮譚」

~「遠野物語」で知られる神話の登場人物をキャラクター化、300体を提供

 株式会社Next Commonsは10月27日、NFTコレクション「Game of the Lotus 遠野幻蓮譚(略称:GOTL)」を、ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を通じて提供開始した。岩手県遠野市のふるさと納税の返礼品となっており、300体を提供する。寄付金額は1体につき5万円。

 GOTLは、柳田國男の「遠野物語」などで知られる遠野に伝わる神話を題材にしたNFTコレクション。神話に登場する3人の娘を「あめ」「うみ」「みお」としてNFTキャラクター化するとともに、NFTのアイテムを入手してキャラクターや背景イラストをカスタマイズできるウェブアプリを提供。現実世界の遠野とリンクして楽しめる“Web3×地域”の仕掛けを用意していることも特徴だ。

3人のNFTキャラクター
カスタマイズ例(あめ)
カスタマイズ例(うみ)
カスタマイズ例(みお)

 ふるさと納税の仕組みを活用することにより、暗号資産の購入を不要にして入手性を高めるとともに、返礼品を受け取ったあとも地域との継続的な関係性を構築してもらえるようにすることで、NFTを活用した地域振興の手法を実現したとしている。

 遠野市の観光施設や飲食店など14スポットの協力を得て、各施設を訪問してチェックインすることでGOTLのアイテムを入手できる機能を搭載。チェックインは各店舗に設置されているQRコードをスマートフォンのカメラから読み込めば完了する。

チェックイン可能な14スポット

 GOTLを提供するブロックチェーンは、手数料の安価なPolygonを採用しており、チェックインによるアイテムの入手やカスタマイズ時に発生する手数料は運営側で負担するため、ふるさと納税の返礼品としてキャラクターを一度入手したあとは、キャラクターのカスタマイズなどで追加で費用が発生することはないとしている。

 ただし、新規キャラクターの購入や有料アイテムの購入時には、商品価格に加えてPolygonの暗号資産であるMATICが追加費用として発生する。

 なお、ふるさと納税の返礼品での提供開始とともに、NFTマーケットプレイス「OpenSea」でも販売を開始する。ふるさと納税の返礼品はキャラクター1体とレアアイテム3個、通常アイテム12個がセットになった「Collector's Edition(特別版)」だ。一方、OpenSeaで提供するのはキャラクター1体とレアアイテム1個、通常アイテム4個がセットになった「Normal Edition(通常版)」となる。OpenSeaでの販売価格は0.05ETH。

 GOTLで入手したキャラクターはNFTとしてユーザー同士で交換したり、OpenSeaにて販売したりと、所有したユーザーが自由に利用できる。チェックインやOpenSeaで購入したアイテムについては販売はできないが、GOTLのウェブアプリを通じてユーザー同士で交換できる。

 このほか、GOTLをテーマとした創作に関するガイドラインも制定した。GOTLにネガティブな影響を与えない限り、同作品のキャラクターや世界観を使って自由に創作が可能だ。