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国内のポッドキャスト利用者は推計1680万人、年代が低いほど利用率が高い~朝日新聞社とオトナルが調査

ポッドキャスト国内利用実態調査2022

 株式会社朝日新聞社は2月28日、株式会社オトナルと共同で実施したポッドキャストの利用実態調査の概要「PODCAST REPORT IN JAPAN ポッドキャスト国内利用実態調査2022」を公開した。ポッドキャストを1カ月間に1回以上利用するユーザーは国内に1680万人いると推計している。

 調査は、全国の15~69歳を対象に2022年12月16日・17日に実施。1万人を対象にした調査と、ポッドキャストを1カ月間に1回以上聞く人として600人(人口構成比に準じてウェイトバック集計を実施)を対象にした調査が実施された。

 「ポッドキャストを聞く頻度」(n=10000)は、「ほぼ毎日」が3.4%、「週3~4」が2.6%、「週1・2」が4.5%、「月数回」が3.6%、「月1回」が1.6%、「ほとんど聴かない」が20.7%、「聴かない」が63.7%だった。この調査では、このうち月1回以上聴いている(「ほとんど毎日」「週3~4」「週1・2」「月数回」「月1回」)と答えた人を「ポッドキャストユーザー」としており、全体の15.7%となった。これにより、国内のポッドキャストユーザーは推計1680万人だとしている。

 「年代に占めるポッドキャスト利用率」は、「15~29歳」が28.1%、「30代」が15.9%、「40代」が12.9%、「50代」が11.2%、「60代」が8.9%。年代が低いほど利用率が高いという結果になった。

ポッドキャストを聞く頻度、年代に占めるポッドキャスト利用率

 ここからは、ポッドキャストユーザー(n=600)を対象とした調査結果だ。

 「ポッドキャストの聴取プラットフォーム」(複数回答可)は、「Spotify」が41.8%、「Apple Podcast」が22.2%、「Amazon Music」が19.8%、「Webサイトから」が15.4%、「Google Podcasts」が9.9%と続いている。

 「プラットフォームごとの年代」の傾向としては、「audiobook.jp」「MixtureBox」「Podcast Addict」「poddog」「Overcast」は、15~29歳の聴取者が占める割合が多い。特に「Overcast」は、聴取者のうち91.1%が15~29歳だ。

ポッドキャストの聴取プラットフォーム、プラットフォームごとの年代

 「ポッドキャストの聴取シチュエーション」(複数回答可)は、1年前と比べた日常生活の変化が見られる。今回の2022年の調査では、「就寝前」が29.7%、「歩いているとき」が23.5%、「公共交通機関」が22.6%、「車の運転中」が22.4%などと続いている。2021年に実施した前回の調査では、「家事中」が35.2%、「趣味の作業中」が27.1%、「車の運転中」が21.5%、「歩いている時」が21.2%、「就寝前」が18.7%と続いている。

 2021年と比べると、2022年の調査では家事中や趣味の作業中が減少し、就寝前、歩いているとき、公共交通機関、車の運転中が上昇している。朝日新聞社とオトナルでは「通勤やオフィス勤務を主軸としたコロナ禍以前の生活に戻りつつあることが、ポッドキャストの聴取シチュエーションにも影響していると考えられる」という。

ポッドキャストを聴くシチュエーション

 「ポッドキャストを聴いてよかったこと」として自由回答で挙げられたことで多かったのは、「手が空いてなくても、耳で情報を得られる」「家事の時間を有効活用できる」など、音声ならではの「ながら聴き」ができることだ。また、「動画視聴と比較して疲労感を感じることがない」「テレビを見て聴くよりも耳だけで聴くので、頭に入りやすいし、記憶に残る」など動画コンテンツと比較した意見もあった。

ポッドキャストユーザーの声