IIJが都立学校248校に、1校あたり2Gbpsの帯域確保型インターネット接続環境を構築

　株式会社インターネットイニシアティブ（IIJ）は、東京都立学校248校に対し、合計496Gbps（1校あたり2Gbps）の帯域保証型インターネット接続環境を構築したと発表した。公立学校への2Gbpsの帯域確保型インターネット接続の一斉導入は国内初で、国内最大級の学校現場におけるインターネット接続環境整備案件だとしている。

　対象となったのは、島しょ地域を除く東京都内の高校・特別支援学校・中学校・小学校のうち248校で、文部科学省が2020年4月から本格推進している「GIGAスクール構想」の一環として整備されたもの。

　同構想は、教育環境における「児童生徒向けの1人1台端末」と「高速大容量の通信ネットワーク」の一体的な整備を目指している。これに基づき、多くの学校が1Gbpsのベストエフォート型回線を導入したが、同構想で当初想定されていた利用帯域や、現在のフレッツ回線を使ったベストエフォート型のローカルブレイクアウト構成（データセンターや中央拠点を経由せず、各学校から直接インターネットに接続するネットワーク構成）では、増大するトラフィックに対応しきれず、帯域不足や遅延などの問題が生じていたという。

　そこで、東京都教育委員会では、都立学校におけるネットワーク環境の刷新を決断。文部科学省が公表しているGIGAスクール構想導入の手引書に記載されている参考値をもとに、1校あたり2Gbpsの帯域を確保すること、導入から5年以上は継続利用できる環境であることを要件として、新たなインターネット接続環境に加え、学校貸与型端末から学校内外まで場所を問わずに利用できるクラウド型URLフィルタリングサービスなどの導入を検討した。

　その結果、1校ごとの帯域を確保するため、複数のベストエフォート型回線を束ねるのでなく、各校に専用線による帯域保証型のインターネット接続サービスを導入することを決定。要件となる合計約500Gbpsの帯域確保にあたり、国内有数規模のバックボーンを持つIIJが提供事業者となり、今年3月からインターネット接続サービスやURLフィルタリングサービスなどの提供を開始しているという。

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