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IIJ、ドキュメント内の文章ごとに閲覧権限を付与できる文書共有システム「cats_dogs」をオープンソースで無償公開

「cats_dogs」のイメージ図。1つのドキュメントでも、権限が高いオペレーターでは表示される文章でも、低いオペレーターには表示させないということができる

 株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)は、ドキュメント内の文章ごとに異なる閲覧権限を付与できる文書共有システム「cats_dogs(キャッツ・ドッグス)」をMITライセンスのオープンソースソフトウェアとして無償公開した。GitHubにて公開されており、ウェブサーバーのモジュールとして動作する。

 一般的なドキュメント共有システムでは、閲覧権限はドキュメントごとに付与される。例えば、権限の高いオペレーター向けと、権限の低いオペレーター向けにマニュアルを作成する場合、2つのドキュメントを作る必要があった。

 これに対してcats_dogsでは、ドキュメント内の文章ごとに閲覧権限が付与できるため、1つのドキュメントで一元管理できる。オペレーター向けのマニュアルの場合、同じマニュアルを開いても、権限の高いオペレーターには表示される文章が、権限の低いオペレーターには表示させないといったことが可能だ。

 ドキュメントのフォーマットはMarkdown(マークダウン)形式を採用。画像と動画も扱える。

 また、IIJがオープンソースソフトウェアとして公開している「ngx_auth_mod(エンジンエックス・オース・モッド)」に対応。ngx_auth_modは、ウェブサーバー「NGINX」の拡張機能で、Windows Active Directoryとcats_dogsの権限管理が連動できる。

 そのほか、cats_dogsをベースに独自アプリの作成も可能だ。

「cats_dogs」をベースに独自開発するアプリの例。cats_dogsの「テンプレートモジュール」と「画面テンプレート」に手を加えることによりデザインの変更が、「他アプリ連携モジュール」で機能が追加できる